AIと通信インフラの融合による、日常での現実的な便利さを日本からアピール MWCでのKDDIブース
2026年03月05日 12時00分更新
AIを活用したネットワーク運用の自動化に関する展示
通信インフラの要となるネットワーク運用の自動化に関する展示では、原因を特定するAIと、復旧対応を行うAIという複数のAIエージェントを協調させるシステムを紹介。デモ画面では、プライベートクラウド上の機器が故障し、複数サービスに影響が出たシナリオが示され、AIは相関関係を瞬時に分析し原因のリーフスイッチを特定する。
その後、オーケストレーション、ネットワーク、クラウド、アプリケーションを担当する4つのAIエージェントが連携し、トラフィックの切り替えやベンダーへのハードウェア交換依頼のチケット作成までを自動で行う。2026年度中の導入を目指しており、通信の安定性をAIが裏から支える頼もしい取り組みだ。
また、ネットワーク最適化のデモでは、基地局のアンテナ角度(チルト)調整をタブレット上のゲーム形式で体験。これまで専門家が手動で行っていた調整を、各基地局を担当するAIと全体を統括するAIの「分散型AI」に任せることで、学習時間を大幅に短縮できる。
通信が届きにくい場所へのアプローチも進む。スマートフォンの衛星直接通信(Starlink)を利用し、山奥で遭難した登山者が救助された事例が紹介された。展示端末の画面右上には、衛星と直接繋がっていることを示すアイコンが表示されていた。さらに、日本全国に1000ヵ所のドローン拠点を設置し、どこでも10分以内にドローンが駆けつける構想も進む。
最後に紹介されたのは、グローバルパートナーとの共創モデル。KDDIは高品質な通信とAIインフラを武器に、デジタルプロダクトやロイヤリティマネジメントの仕組みを海外へ展開している。
展示エリアでは、povoのようなAIコンシェルジュを通じた最適化や、日本でおなじみの「通信+多様なサービス」をau IDで結びつける経済圏モデルの輸出を解説。プリペイド式が主流のアジア新興国において、KDDIはモンゴルのMobicomに出資し、プリペイド(先払い方式)が一般的だった市場で、長年かけてポストペイド(後払い方式)の比率を大幅に引き上げることに成功しているとのこと。これにより売上の向上を実現しており、このノウハウを海外でも展開していく戦略だ。
AIと通信インフラの融合には大きな可能性がある
MWC 2026のKDDIブースは、AIが通信インフラを守り、街やお店で一人ひとりに合った体験を提供し、自動運転車やドローンで命を救うという少し先の未来を具体的に提示。高度な技術が私たちの目に見える部分はワクワクする体験としてデザインされており、通信とAIの融合に大きな期待を抱かせる展示だった。
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