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T教授の「戦略的衝動買い」 第865回

SSDの寿命を診る名医か楽天家か? 検査機能付きSSDエンクロージャを衝動買い

2026年02月21日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集● ASCII

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今回はドライブの健康状態を示す2.5インチドライブ用のエンクロージャを衝動買い

ただのSSDエンクロージャのように見えて
液晶が付いていてドライブの健康状態がわかる製品を衝動買い

 昨今、AI技術の世界的な爆発と普及によって、データセンター需要が急増したことで、メモリーやストレージ関連のパーツ価格が高騰し続けている。かつてのように「大容量SSDを気軽に買い足す」ことが難しくなりつつある。

 そこで注目したいのが「既存資産の再利用」だ。古いパソコンを処分する際、中身のSATA対応2.5インチSSDやHDDを取り出し、USB外付けドライブとして復活させるエコで便利な「エンクロージャ(外付けケース)」が数多く市場に出回っている。

 そんな折、筆者が思わず衝動買いしてしまったのが、ShuoLe(シュオラ)ブランドの製品だ。一見するとよくあるトランスルーセント(半透明)なケースだが、最大の特徴は本体にLCDを搭載している点にある。専用アプリ「CrystalDiskInfo」などを起動せずとも、内蔵したドライブの健康状態をリアルタイムで視覚化してくれるという、ガジェットマニアの物欲を全方位から刺激する製品なのだ。

 製品の正式名称は「ShuoLe 2.5" SATA HDD/SSD ENCLOSURE」。パッケージを開けると、クリアな本体のほかにUSB 3.2 Gen 1 Type-Cケーブル、そして多言語対応の簡素なマニュアルが同梱されている。基板を露出させたメカニカルなデザインは、かつてのスケルトンブームを彷彿とさせ、40代以上の世代にはたまらないノスタルジーを感じさせる。

基本は透明なケースにドライブを入れる、良くあるタイプの製品だ

古めのSSDを入れてみたが、健康状態は「100%」でホントかな?

 筆者はまず、以前から写真データのバックアップ用として利用していたTranscend社の240GB SSDを装着した。液晶に浮かび上がる項目は多岐にわたる。ディスク容量(Capacity)、動作温度(Temperature)、累積稼働時間(Run time)、そして電源投入回数(Power on)や動作電圧(USB voltage)といった具合だ。繋いだ瞬間に、そのドライブが歩んできた「歴史」が数値として可視化される快感は、外付けドライブの概念を覆すものがある。

以前から使ってきたTranscendのSSDで試した。情報自体はPCで見た場合と基本は同じようだ

 しかし、最も興味を惹かれたのは「Health」という項目だ。TranscendのSSDでは「100%」と表示されたが、筆者はある疑問を抱いた。引き出しの奥で眠っていたSanDisk社の古い128GB SSDを取り出し、比較検証を行うことにしたのだ。このSSD、PC上で「CrystalDiskInfo」を使って測定すると、健康状態は「88%」という数値を示す。判定こそ「正常」だが、新品ではない摩耗を感じさせるリアルな数字である。

CrystalDiskInfoでは健康状態は「88%」と表示

 ところが、このSSDをShuoLeのエンクロージャに入れてみると、奇妙な現象が起きた。累積稼働時間「18579時間」や電源投入回数「2115回」といった数値はPC上のデータと一分一秒の狂いもなく一致しているにもかかわらず、液晶に表示された「Health」は、誇らしげな「100%」を維持していたのである。12%も数値が「水増し」されている格好だ。

エンクロージャの方では堂々の「100%」だ

 「このエンクロージャ、少々おめでたい判定を下すのではないか?」。そう感じた筆者は、知人から「かなり数値が悪い」とされる東芝製の240GB SSDを借り受けてきた。PCで確認したところ、健康状態は「49%」。寿命を半分使い果たした、まさに「満身創痍」風の個体である。

 しかし、これをShuoLeに繋ぐと、液晶にはまたしても「100%」の文字が。違うSSDを繋いだのかと我が目を疑ったが、使用時間の「2057時間」などの生データは完璧に一致している。どうやらこの「Health」表示には、独自のロジックが存在するようだ。

相当に古いSSDを入れてみたが、やはり「100%」

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