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T教授の「戦略的衝動買い」 第858回

USBケーブルの“正体”を暴くType-C結線チェッカーを衝動買い

2025年12月27日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授、編集● ASCII

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このチェッカーで「わかること」「わからないこと」

 ここで整理しておきたい。まずTC-24で判明することは

・高速通信用TX/RXラインの有無
・D+/D-の有無(USB2.0相当かどうか)
・CC、SBU、VBUS、GNDの結線状態
・裏表どちら向きでも同じ結線かどうか

 一方でTC-24だけでは判断できないことは

・実際の通信速度(5Gbps/10Gbps/20Gbpsなど) ・最大対応ワット数
・eMarkerの有無や中身
・電圧・電流の安定性

となる。

 これらを知りたければ、電力測定器やプロトコル解析対応の別チェッカーが必要。ただし、「そもそもそのケーブルに可能性があるのか」を切り分けるという意味では、TC-24は極めて優秀だ。

ケーブル

単機能だからこそ優秀な製品と言える

 USB Type-Cケーブルは、日常的に使う消耗品でありながら、その中身は驚くほどブラックボックス化している。「遅い」「充電できない」「なぜか動作が不安定」……そんな小さな違和感の正体を、TC-24はLEDという極めてアナログな手段で可視化してくれる。

 USBチェッカーは入門機から業務用まで数多く存在するが、結線だけを素早く確認したいという用途において、Mechanic TC-24は非常にバランスが良い。

 My First USBケーブルチェッカーとしても、すでに複数のテスターを所有している人の“補助輪”としても一台持っておいて損はない。

 無駄も楽しみのひとつである筆者なのだが、USBケーブルが何者なのかを知ることは、一般的には無駄な買い物を減らし、トラブルを未然に防ぐことにつながる。Type-Cケーブル結線チェッカーは、まさにUSB時代の「健康診断ツール」と言える存在だろう。

T教授

今回の衝動買い

・アイテム:Type-Cケーブル結線チェッカー(Mechanic TC-24)
・購入:Shigezone(千石電商でも販売)
・価格:1800円

T教授

 日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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