このページの本文へ

「PCやばい」「AIが憎い」メモリ、SSD不足で不安広がる

2025年12月06日 21時00分更新

文● G.Raymond 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 12月に入り、PC好きやゲーマーの間で悲鳴が止まらない。AIデータセンターがDRAMとNANDフラッシュを買い占めているからだ。

 象徴的な出来事が起きたのは12月3日だ。マイクロンが自社コンシューマーブランド「Crucial」のDDR5メモリとSSDの販売を2026年2月で終了すると発表したのだ(参考:米半導体大手マイクロン、消費者向けのメモリやSSD事業から撤退へ)。理由はシンプルで、AIデータセンター向けの需要が背景とされている。

 PCWorldが同日に伝えたところによれば、サムスンもSKハイニックスも事情は同じだ。中でもサムスンはスマホ部門にさえ売らないレベルでデータセンターを優先しており、消費者向け供給は実質的に絞られつつあるとされている。

 Xでは怒りと絶望が渦巻いている。「16GB×2が10万円近い」「もうPC組めない」「AIをここまで憎いと思ったことはない」といった声がタイムラインにあふれ、価格チャート画像のついた“悲鳴”が爆発的に増えた。

 ただし、ただちにPCへの供給が断たれるわけではない。ロイターの12月3日付けの記事によれば、ASUSなど一部のメーカーはメモリやストレージを数ヵ月分在庫しており、価格は引き上げつつも製品供給は継続する。台湾のWinbondのような中堅DRAMメーカーは需要急増を受けて2025年に設備投資を大幅に増やし、生産能力拡大に動き始めているという。

 とはいえ消費者からすれば、今年から来年にかけて高価格と品薄に苦しむ状態が続きそうなのは確かだ。タイムラインの嘆きはしばらくやみそうにない。

カテゴリートップへ

ASCII倶楽部

注目ニュース

  • 角川アスキー総合研究所

プレミアム実機レビュー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン