初めて電子ペーパー端末を購入してから約10年
最近では出番が減っていたが、カラーE Ink端末を衝動買い
電子ペーパー端末との付き合いは10年前、ソニーの「DPT-S1」を衝動買いしたのが始まりだった(「10万円超の極上電子ペーパー!? ソニー「DPT-S1」を衝動買い!」)。その後も富士通、Amazon、BOOX、キングジムなど主要ブランドを片っ端から試してきたが、筆者の用途は会議メモやスケジュール管理とは縁遠い。
電子ペーパーに向いてそうなアイデアや構想は、スマホの音声メモや安易なBoogie Board系に向いている。そして詳細な企画案やスケジュールを記述するなら、むしろ筆者が友人達と企画した正方形方眼大学ノートである「Thinking Power Notebook “da Vinci”」(「表紙から罫線まで全部手作業! ツバメ史上初の革製「ツバメ・ダ・ヴィンチ手帖」」)にびっしりと手書きするのが定番だ。そんなこんなで実は電子ペーパーの出番は年々減少してきていた。
それでもガジェット魂が鎮火することはない。da Vinciと近いサイズ感で、しかもカラー表示対応の「Bigme B751c」が登場したと聞けば、試さずにはいられなかった。ヒマだった今年のお正月にネットをクローリングしていて、安かったBigme B751cが目に留まり、お年玉代わりに衝動買いしてしまい半年以上が経った。
Androidを内包した電子ペーパータブレット
Bigme B751cは、Android 11を搭載した7インチのカラーE Ink端末である。Google Playが正式サポートされており、KindleやDropbox、Chrome、WPS Office Liteなどをインストールして使うことができる。初期設定でWi-Fiで繋ぎ、Googleアカウントを登録すれば、まるでスマートフォンやタブレットのような環境が速攻で整う。
Bigme専用のクラウドサービスも用意されてはいるが、筆者はスマホを含むすべてのデバイスで共有使用しているDropbox連携を、Bigme B751cでも主軸に据えている。手書きメモやPDFへの注釈をクラウドへ同期、他デバイスでもそれらを共有するスタイルが中心だ。
カラーE Inkの表示はカラーノートパソコン登場時の「DSTNカラー液晶」を思い出させる懐かしい質感だ。色味は淡く、赤や青は“印象”としてはわかるが、写真や雑誌ページの鮮やかさを期待すると肩すかしを食う。画面をキャプチャしてデータ共有しているスマホやPCで見ると、普通に綺麗に再現されているだけに、現状のE Ink技術の限界を痛感する場面もある。
一方、筆圧検知対応のスタイラスは上質だ。電池駆動式ながら筆記感は良好で、メニューをワンタップで呼び出せるUIもよく考えられている。ペンを使った手書きメモや図表の書き込みは遅延も少なく、メモデバイスとしての完成度は高い。悪ノリしてBluetoothキーボードを接続してメールを入力してみたが、E Ink特有の表示遅延もあり、日常的に長文入力をするのはややストレスが残る。
日常利用ではKindleなどの電子書籍や、シンプルなPDFの閲覧・注釈に向く。カラー表示は「彩度よりも視認性」を重視する用途、たとえば資料確認や会議メモへのマーキングなどに適しているだろう。また画像や文章を生成できるAIアシスト機能も付属しているので、興味のあるユーザーにはなかなかありがたい。実際の例を掲載しておく。

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