スマホ着信の約4件に1件は詐欺!?
「もしもし、こちらは○○銀行の管理担当の者ですが……」「落ち着いて聞いてください。私は○○県警○○係の者です」
……その電話、本物?
トレンドマイクロが実施した「ネット・電話詐欺被害状況調査」によると、「詐欺電話を受けた経験がある」と回答したスマートフォンユーザーは、64.4%にものぼるようだ。
また、ネット・電話を介した詐欺被害に遭った人を対象に、被害に遭った際の相談先を調査(複数回答)したところ、最も多い32.3%が「家族」と回答し、「どこにも報告・相談しなかった」と回答する人も31.5%存在することも明らかになった。
犯罪の手段として電話が多用される中で、“犯罪者と被害者間だけのコミュニケーション”の中で犯罪が進められている状況がうかがえるだろう。
さらにトレンドマイクロの詐欺電話対策製品の利用データによると、利用者のスマホ内の電話帳への登録がない電話番号からの着信のうち、およそ4件に1件(2025年8月時点)が詐欺・迷惑電話であることも明らかになった。
もはや詐欺電話は、多くの消費者にとって“最も身近な脅威”のひとつだ。
警告、ブロック機能の活用も視野に
トレンドマイクロは、これまでも全国の警察機関などと連携し、特殊詐欺・ネット詐欺対策の強化に向けて積極的に取り組んできた。
同社は調査結果とあわせて、「昨今の被害状況を鑑みた際に、スマホ利用者のリテラシーの向上も重要な一方で、最新技術の力も活用した対策の普及も急務であるという認識にも至りました」とコメント。
今回同社が発表した新機能は、スマホ向け詐欺対策専用アプリ「トレンドマイクロ 詐欺バスター」に組み込むかたちで提供され、「詐欺・迷惑電話の可能性のある着信をブロックまたは着信時に警告をスマホ画面に表示」「海外からの国際電話と識別された着信のブロックまたは着信時に警告をスマホ画面に表示」という2つの機能を盛り込んでいる。
「知らない番号からの電話はまず疑う」「言われた内容をすぐに信じない」といった心構えは、スマホ時代の“新しい防御スキル”になりつつある。加えて、今回発表されたようなテクノロジーの使用も、巧妙化する詐欺から身を守ることにつながるだろう。









