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MSI「GAMING PLUSシリーズ」を一挙紹介

ゲーミングPCを自作するならマザーボードは安くて高性能なほうがいい。コスパ最強ゲーミングマザーボード9選

文●石川ひさよし 編集●三宅/ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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 今回はコスパにフォーカスしたゲーミングマザーボードシリーズを紹介しよう。MSIの「GAMING PLUSシリーズ」だ。パーツ全般が高額な今、ゲーミングPCを組みたいという方の多くはコスパこそ重要だろう。ビデオカードはゲーム性能の要だから、ほかの部分、とくにマザーボードでコストを抑えたいニーズは大きい。しかし安いマザーボードならどれでもよいとはいかないだろう。ゲーミングPCでは高負荷が持続する運用でも安定し続ける設計が求められる。拡張性・接続性に注目するユーザーも多い。上位チップセットでなければ満足できないユーザーもいる。「GAMING PLUSシリーズ」は現在の多様化したニーズの中でも、それぞれのゾーンでコスパのよいモデルを見つけられるゲーミングマザーボードだ。そんなところを紹介していこう。

ただ安いだけじゃない。ニーズごとにコスパ訴求モデルがある

 ほかの各メーカー同様にMSIのゲーミングマザーボードにもいくつかのシリーズがある。フラグシップには至高の「MEG」、デザインや機能重視のハイエンドゲーマー向けには「MPG」、耐久性に注力した手堅い「MAG」があり、そして今回取り上げる「GAMING PLUSシリーズ」はゲーミングPCに最適な機能性とコストパフォーマンスを重視している。

「GAMING PLUSシリーズ」は各チップセットで価格比較サイトを見るとたしかにゲーミングマザーボードとしては最廉価帯にある。デザイン(LED装飾など)や機能(拡張性やインターフェース)などが価格に比例するのは誰もが理解するところ。しかしコスパというワードはパフォーマンス/コスト比のことだ。「GAMING PLUSシリーズ」は単純に機能を削ぎ落として安くしたモデルというわけではない。もちろん中には機能を削ぎ落とした廉価帯モデルもあるが、現行規格をカバーしつつ価格的魅力も追求したモデルもある。そして先進的な機能と見た目を取り入れつつ価格を抑えた特別な「GAMING PLUSシリーズ」モデルもある。

【AMD B850採用モデル】B850 GAMING PLUS WIFI PZ

次世代のスッキリした見た目を実現できる背面コネクタ対応

B850 GAMING PLUS WIFI PZ
CPUソケット AMD AM5
メモリ DDR5×4
拡張スロット 4基、Gen5あり
M.2スロット 3基、Gen5あり
LAN 5GbE&Wi-Fi 7
USBインターフェース USB 10Gbps搭載
実売価格 4万3000円前後

 特別モデルの例が「B850 GAMING PLUS WIFI PZ」。背面コネクタという最新トレンドに対応している。なんならAMD B850マザーボード中でも高価な部類だが、そもそもの背面コネクタマザーボード自体、従来にはない背面へのコネクタ実装など高コストで高価になりがちだ。高価なマザーボードを許容できるのはハイエンドということでハイエンドチップセット搭載ハイエンドモデルが中心だが、本製品はメインストリームチップセットを採用し機能も基本をベースに厳選することで背面コネクタマザーボードというくくりでは最廉価クラスを実現している。ゲーミングPCは見た目重視、しかしコストは抑えたいといったユーザーにオススメだ。

 1発目が特別モデルになってしまったが、もちろんこの記事に目が向いた方のニーズは分かっている。次はザ・「GAMING PLUSシリーズ」というお求めやすいモデルを紹介しよう。

パーツ構成や自宅環境次第では2万円以下の「GAMING PLUSシリーズ」もあり

 機能を削ぎ落とし価格を訴求する「GAMING PLUSシリーズ」モデルを2つ紹介しよう。

【AMD B850採用モデル】B850 GAMING PLUS WIFI6E

旧世代GPUやミドルレンジGPUで安く組むなら

B850 GAMING PLUS WIFI6E
CPUソケット AMD AM5
メモリ DDR5×4
拡張スロット 3基、Gen4まで
M.2スロット 2基、Gen5あり
LAN 2.5GbE&Wi-Fi 6E
USBインターフェース USB 10Gbps搭載
実売価格 2万円前後

【AMD B850採用モデル】B850M GAMING PLUS WIFI6E

とにかく安くゲーミングPCを組むなら

B850M GAMING PLUS WIFI6E
CPUソケット AMD AM5
メモリ DDR5×4
拡張スロット 2基、Gen4まで
M.2スロット 2基、Gen5あり
LAN 2.5GbE&Wi-Fi 6E
USBインターフェース USB 10Gbps搭載
実売価格 1万9000円前後

 この2モデルには3つのポイントがある。この製品を選ぶ1つ目のポイントは組み合わせるビデオカード。2つ目のポイントは使用するネットワーク、3つ目は拡張プランだ。

 まずはビデオカード。これらモデルがフィットするのは(1)PCI Express 4.0対応の旧世代ビデオカードを組み合わせるユーザー、(2)現行最新PCI Express 5.0対応のビデオカードでもミドルレンジ以下を検討しているユーザー、(3)現行最新の上位ビデオカードでも多少の性能低下なら価格を優先するユーザーだ。本製品のビデオカード用スロットはPCI Express 4.0 x16で、最新のPCI Express 5.0ではない。(1)の方は問題ないだろう。(2)と(3)について説明しよう。まず後方互換があるのでPCI Express 5.0世代のビデオカードを挿して利用することは可能だ。ただし、PCI Expressの速度が遅い分、性能低下は必ず生じる。数パーセントだが、高性能の上位GPUでは数パーセントが数10fpsとなる。一方で下位GPUなら数fps程度で済む。(2)の方にとって影響は軽微というわけだ。GeForce RTX 5060くらいなら体感もできない程度だろう。(3)については10万円を超える上位GPU搭載ビデオカードを買っても性能に制限がつく、という点をどう受け止めるかだ。GeForce RTX 5070 Tiあたりならギリギリ、GeForce RTX 5080より上はもったいない気持ちが上回るだろう。

 ネットワークも説明しよう。この2モデルは有線LANが2.5GbE、無線LANがWi-Fi 6Eだ。おそらく、多くの方が現在お使いの規格だろう。ただし現在のマザーボードの主流としては、次世代の5GbE、Wi-Fi 7に移行している。まだ当面の間2.5GbEとWi-Fi 6Eを使うというならこの2モデルで組み、ネットワークをアップグレードした際はあらためてPCも組み直せばよいといった考え方もできる。

 ほか、拡張スロットやM.2スロットも最小限だ。最小限とはいえこの数で十分に間に合う方も多いはず……と言うよりこれ以上拡張するほうがニッチなのが現状だ。この2モデルのスペックでマスは十分にカバーできる。キャプチャやオーディオインターフェースを使いたければUSBデバイスを選べばよいし、もしストレージが不足してもSerial ATA、USB外付けという選択肢が用意されている。

 この2モデルをベースにすれば、たとえばRyzen 5クラスのCPU、ミドルレンジGPUクラスのビデオカード、必要最低限の16GBメモリ、1TB程度のSSD、650Wクラスの電源……Windows 11 OSと、およそ15万円前後の予算からゲーミングPCを入手可能だ。これからPCゲーミングをはじめるとなると、ディスプレイやキーボード、マウス、ヘッドセットとほかにも用意しなければならない機器が多い。そうしたところの予算を考えると、この2モデルはけっこう魅力的な選択肢と言えるのではないだろうか。

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