東映アニメーション 平山理志プロデューサーインタビュー
『劇場版総集編 ガールズバンドクライ』平山理志Pが語る TVアニメ終了後もファンを純増させた仕掛け
2025年10月21日 15時00分更新
あえて先を見ず、常にその場を全力で
―― この『ガルクラ』のプロジェクトには先々の構想はありますか? どれぐらいのスパンで何を展開していこう、というような。
平山 それが、実はあまり考えていません。オリジナル作品が続くのは、あくまでもお客様の支持があってこそですから。僕らとしてはまずは総集編、その次に作る新作映画がヒットしたら、初めて「その次の物語」が考えられるのです。
―― 昨今のアニメでは、何年も先まで展開が決まっていたりするので、ちょっと驚きました。
平山 先のことを考えてしまうと、作っている最中に、「この辺のおいしいのは残しておこう」といった邪念が出てきます。
でも、先に取っておいても、その「先」はないかもしれません。
ですから「先」はあえて考えずに、今、思いついた美味しいネタは全部出してしまおうと。「ショートケーキのイチゴは一番先に食う」と酒井監督もよくおっしゃっています。
―― 先を見ないで「今」に全力を賭ける。作品の作り方も仁菜たちと同じでロックですね。
平山 そうかもしれません(笑) みなさんにお伝えしたいのは、いつも応援本当にありがとうございますということ、そして新たに『ガルクラ』が気になって下さったみなさんも総集編をぜひご覧になってください。
これから新作映画もライブもゲームもありますので、ご自身の好きな形でぜひ応援をよろしくお願いします。
2025年11月14日には劇場版総集編 後編の公開も控えており、まだまだ目が離せない!

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