このページの本文へ

クアルコム、Arduino買収 開発者支援を加速

2025年10月08日 12時25分更新

文● スミーレ(@sumire_kon)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
買収の告知画像

 半導体大手クアルコムは10月7日、オープンソースの電子工作関連製品を手がけるArduinoの買収契約を締結したことを明らかにした。

買収後もArduinoの独立性は維持

 クアルコムは買収の意図について、エッジプラットフォームに対するコミットメント強化を狙ったものと説明。買収後は開発者への支援戦略を加速する方針を示している。

 なお、Arduinoは買収によりクアルコムグループの一員となるが、ブランドやツール、ミッションなどはグループから独立した状態を維持。クアルコム以外のメーカーが提供するコントローラーやプロセッサーについても、引き続きサポートするとしている。

新型の開発ボードと統合開発環境も登場

 本件の公表にあわせて、両社は新しい開発ボード「UNO Q」と統合開発環境「Arduino App Lab」も公開した。

 開発ボードのUNO Qは、「Qualcomm Dragonwing QRB2210」を搭載したLinux(Debian)対応のマイクロプロセッサーをはじめ、AIおよびグラフィックアクセラレーション、カメラ/オーディオ/ディスプレーサポートなどを備えた製品。電子工作の最初の一歩となる「LED点滅(Lチカ)」からAIアプリの構築まで、幅広い用途に活用できるデバイスだ。

UNO Qのイメージ

 統合開発環境のArduino App Labは、リアルタイムOS、Linux、Python、AIを統合した物で、開発をより迅速かつ容易にするUIを搭載。さらにEdge Impulseプラットフォームとの統合により、実際のデータを使ったオブジェクト識別、異常検出、音声認識などのAIモデルの構築や微調整といった作業も可能だ。

 10月7日現在、同アプリでサポートされる開発ボードは、UNO Qのみとなっている。

カテゴリートップへ

ASCII倶楽部

注目ニュース

  • 角川アスキー総合研究所

プレミアム実機レビュー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン