イノベーションを担う日本に今後5年間で1470億円の大規模投資も
2年後には「44TB HDD」投入へ ウエスタンデジタルCEO、AI時代こそHDDが必要な理由を語る
2025年10月08日 07時00分更新
HDDイノベーションを担う日本、今後5年間で1470億円の大規模投資も
そして、こうしたHDDのイノベーションを担う市場のひとつが、神奈川県藤沢のR&D拠点を有する日本である。
ウエスタンデジタルは2012年に、日立製作所のHDD事業である日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)を買収。そのHGSTも、2003年にIBMのHDD事業を買収することで生まれており、藤沢のR&D拠点はIBM時代から先進開発を続けてきた。現在、ウエスタンデジタルの日本の従業員数は1000人規模だが、IBM、日立製作所、ウエスタンデジタル出身のメンバーが、それぞれ3分の1ずつ在籍するという。
新たに日本のカントリーオフィサーに就任した高野公史氏は、「日本は、ウエスタンデジタルにとって重要な投資先」と説明。 2030年までの5年間、日本市場に10億ドル(1470億円)を投資する計画も明らかにした。
高野氏は、CEO直下のエグゼクティブとして、国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)とのパートナーシップをはじめとする、国内組織との連携に注力していく。「日本は、スピントロニクスや磁性・金属材料などの物性系の研究に強みがあり、NIMSなどのアカデミアと連携しながら新技術の開発を進めていく」と語った。
さらには、2025年度には取引額が15億ドル(2210億円)を越えた、国内パートナーやサプライヤーとの共創も推進していく意向だ。










