東京ゲームショウ2025レポート

プレーヤー目線からもイベント運営側からも考慮されたJESU公認PC

マウスコンピューター×JESUによるeスポーツの現在地とこれから

文●清水学 編集● ASCII

提供: マウスコンピューター

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 21世紀初頭からめざましい発展を遂げたeスポーツ。毎週末に全国各地でさまざまな規模のイベントが開催されるようになり、すっかり身近な存在となっているeスポーツを支えてきたのがゲーミングPCを提供するマウスコンピューター。

 同社は東京ゲームショウ2025に大規模なブースを展開しているが、そのステージにて「マウスコンピューター × JESUトークセッション」と銘打ち、一般社団法人日本eスポーツ協会(以下、JESU)との間での取り組み、地方創生の試みと現状、そしてこれからのeスポーツについて語るトークセッションが開催された。

 セッションにはマウスコンピューター 代表取締役社長の軣秀樹氏、一般社団法人日本eスポーツ協会副会長の越智政人氏、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」の板橋ザンギエフ氏が登壇。eスポーツを支えるハード、運営支援、競技者の視点でトークが行なわれた。MCはeスポーツキャスターの平岩康佑氏が務めた。

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左から平岩康佑氏、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」の板橋ザンギエフ氏、マウスコンピューター代表取締役社長の軣秀樹氏、一般社団法人日本eスポーツ協会副会長の越智政人氏

eスポーツを牽引するJESUとハード面で支えるマウスコンピューターの取り組み

 JESUは2018年に発足したeスポーツの中央競技団体として、普及活動を推進している。2023年にはJOC(日本オリンピック委員会)に、今年6月には日本スポーツ協会にも加盟している。現在全国に38の支部があり、高齢者や障害者の福祉、地域交流、医療連携、地方創生、教育といった様々な分野でeスポーツを活用し、そのイベント活動などを支えている。

 「eスポーツは、いつでも・どこでも・誰とでも、まさしく、年齢や性別、ハンディキャップの壁を越えて、誰でも参画できるスポーツ。それがeスポーツの社会的な意義であり、共生社会のためのベストなソリューションであると位置づけている」と語る越智氏。そしてその活動にはマウスコンピューターの「G TUNE」が欠かせない存在となっている。

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一般社団法人日本eスポーツ協会(JESU)の紹介

 マウスコンピューターとタッグを組む決め手となったのは、2000年代初頭に発表され、ユーザーから熱い支持を受けていた「G TUNE」がゲーミングPCのトップブランドとしてeスポーツを牽引してきた歴史を見てきたこと。越智氏はぜひご一緒したいとラブコールを送ったところ快諾され、2020年9月からオフィシャルスポンサーを務めることとなった。

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「eスポーツプレイヤーからの熱い支持を見て、マウスコンピューターにラブコールを送った」という越智氏

 軣氏はG TUNEには3つのミッションがあると語る。「最新ゲーミングを実現するスペック」「プロに応えるハードウェア」「ゲームを愛するすべての人を応援」を掲げているが、3つ目の「ゲームを愛するすべての人を応援」の観点、そしてJESUが推進している「日本におけるeスポーツの振興を通して、国民の競技力の向上およびスポーツ精神の普及を目指し、これをもって国民の健康とともに社会経済の発展に寄与する」という趣旨に共感し、JESUと連携してeスポーツをもっと盛り上げていきたいと取り組んでいるとのこと。

 またこの連携を通して、「地方自治体や教育機関と連携し、地域の交流、部活動の推進など、eスポーツの社会的活用をどんどん拡大していく。JESUと共同開発した公認PCなどを通じて、競技力の向上、公平な競技環境の整備まで支援していきたい」とコメントした。

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「非常に重いプレッシャーで押し潰されそうなくらいでした」という軣氏

地域の活性化事例に見る、eスポーツによる地方創生の効果

 近年では、学校の部活動として公式にeスポーツ部があることも多くなった。板橋氏は「eスポーツに取り組んでいる学生や環境を見せてもらうと、本当にeスポーツが浸透してきたと感じる」と言う。そして、「取り組んだからこそ得られるものがあり、eスポーツを通じて一所懸命取り組む経験をしてもらいたい。その経験を社会人になっても活かしてもらいたい」とeスポーツに取り組む学生にエールを送った。

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「学校にゲーミングPCが置かれたゲーミングルームがあるなんて昔は考えられなかった。自分が10代のころにこういう環境があればよかったのに」と板橋氏

 JESUの全国38支部では、ほぼ毎週末どこかでイベントが実施されている。三重県四日市では商店街アーケードにPCを並べて大会を開催。地域の活性化に貢献した事例をはじめ、越智氏から地方創生の事例が紹介された。岩手ではLANパーティのフリープレイエリアにG TUNEを設置し、大人の文化祭というコンセプトで実施し、地域活性化に取り組んだ。

 兵庫では温泉地でeスポーツ大会を開催。結びつきにくい分野を掛け合わせる事例、群馬では「群馬ゲームパーティー」や「遊びは学びだ」と、大人から子どもまで一緒になって楽しめるイベントが紹介された。

 これらの事例を見て板橋氏は「JESU発足当時は『eスポーツで地方創生する』にピンときていなかったが、各地で様々な取り組みがなされ、コミュニティーもできてきた。eスポーツのシーン全体の解像度がどんどん上がってきていると感じる」とコメントした。

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各地の事例紹介。四日市では商店街にPCを並べた

 越智氏は「スポーツ全般に言えることですが、スター選手を見て憧れてスポーツを始めたり、影響を受けることはよくあるので、eスポーツも同じく間近でプロ選手のプレーを見るのは大きな刺激になる。全国で広めて、生で見た子どもたちが憧れるという好循環が生まれるといいなと考えている」とプロチームの選手との連携について語った。

 また、大阪・関西万博では平岩氏も総合司会を務めた「未来をつなぐeスポーツの力 -JAPAN ESPORTS CONNECT-」が開催された。ステージイベントではストリーマーやプロゲーマーが出演し、eスポーツや配信者体験ができるイベントで2日間で約2万人が参加した。

 平岩氏は「最初は(万博の大舞台では)盛り上がらないのではないかと思っていたが、ストリーマーやプロ選手が一丸となって盛り上げてくれて、演者の一体感が生まれてすごくいいステージになった」と語る。

 このイベントにはG TUNEを30台以上、ディスプレーとしてG-MASTERを提供したという軣氏は「ステージイベントではそれらの機材を使った競技が行なわれたり、展示コーナーでも使っていただき、新たに進化したG TUNEが万博の場で開花したと感じた」とその好感触を伝えた。

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万博でのイベントは7万という配信視聴数を記録

eスポーツを支援するマウスコンピューターの取り組み 頻繁に輸送しても壊れにくい特殊なPC梱包箱は軣社長自らの設計!?

 地方創生事例で紹介された青森での事例では「マウスコンピューターのタワー型PCはデザイン性も非常に優れていて、イベントにハクがついて助かっている」と、G TUNEが活躍している様子が紹介された。しかし、これらのJESUのイベントには支部からの要請で本部から発送、そして回収と作業が毎週のようになされるため、どうしても故障や破損が起こりやすいとのこと。

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G TUNEを使うことでイベントにもハクがつくというメッセージ

 このことを相談されたマウスコンピューターでは根本的な解決策として「傷つかない特殊な輸送システムの箱」を作り、劇的に故障が減った。さらに、現地の地方支部のスタッフがセットアップを簡単にできるようにと、特別にマニュアルも用意されたと語る越智氏に軣氏は「輸送に耐えられる梱包、実は私が設計しました」と告白。

 「人とパソコンをもっと近づけるという理念を持って取り組んでおり、言い換えるならお客様にもっと寄り添うにもつながります。それぞれのニーズに応える製品と環境を提供しているのが現在の私どもの姿です」と語る軣氏は、「JESUさんとの連携で誕生した公認PCは、まず選手の皆様が安心して競技に集中できるように、設計思想やスペック、サポート体制にこだわって開発されたものとなっている」とのことだ。

プレイヤーだけでなくイベント運営側も考慮されたJESU公認PC

 JESU公認PC(「G TUNE FG-A7G80」「G TUNE DG-I7G70」)は万博でのイベントでも使用されていたもので、eスポーツを始めたい初心者からの「どのゲーミングPCを選べばいいかわからない」という声に対して「JESUが公認しているPC」と安心感を持ってもらえるように企画された。

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JESU公認PCはこちら

 越智氏は「プレイヤー目線だけでなく、イベント開催・運営で安心・安全に使用できるように開発し、プレイヤーや運営側の声を共有してマウスコンピューターと開発した」と語る。

 軣氏は「単に高性能なPCを用意すればいいということではないと考え、eスポーツの現場に最適化されるべきだ」と、その設計思想について語る。公認PCはプレイヤー視点のヒアリングを実施し、シューティングゲーム、格闘ゲーム、それぞれに必要な要素を検討した。

 その結果、最高画質設定でシューティングなら平均120fps、格闘ゲームでは60fpsの基準を目指し、操作性や反応速度を重視。また大会運営の視点では最高の映像を届けるために60fps以上が必要で、安定した配信をさせる性能も求められるので、そうした点を考慮して開発・設計された。

 「JESU公認PC競技者だけでなく運営者にも安心して使えることを前提としたPCで、特別サポートとして長期保証を用意。5年間の延長保証が選択できる。これにより、アマチュアからプロまで安心して長く使える体制を整えている」という軣氏に、板橋氏は「プレイヤー目線では『プレーに満足できるPC』を選ぶけど、『イベント目線』が新鮮でした。大会に耐えうるPCだから円滑な進行ができるのですごく考えてくださっててありがたい」とコメントした。

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JESU公認PC「G TUNE FG-A7G80」。Ryzen 7 9800X3D、NVIDIA GeForce RTX 5080の組み合わせなど

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JESU公認PC「G TUNE DG-I7G70」。こちらはCore i7 14700F、NVIDIA GeForce RTX 5070

 トークイベントは登壇者によるメッセージで幕を閉じた。

板橋氏「未来に対して、今の学生たちの、今後どんどんeスポーツシーンもまだまだ進化していき、当時からは考えられなかった進化が見られているのが本当にありがたいです。これからも想像を上回るような展開もあり得ると思っています」。

越智氏「JESUとしては、これからも競技としてのeスポーツの普及、地域社会に続いて地方創生や活性化という活用法でeスポーツの両面での普及を目指します。この活動には今後もマウスコンピューター、G TUNEが必須なので、引き続きマウスコンピューターとともに活動に尽力していきます」。

轟氏「21年前にゲーミングPCブランドとしてG TUNEを立ち上げ、多くのユーザーに愛されてきているのではないかなと感じてます。その間、ゲーミングシーンは大きく変化しており、誰もがゲーミングシーンを盛り上げる主役になれる、そしてプロフェッショナル、プロ選手にもなれる時代になってきています。そのリーダーはやはりJESUの存在。日本のeスポーツをはじめとしたゲームシーンをもっともっと盛り上がるような、もっと開けた未来を作り上げていきたいと考えています」。

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ブース内に展示された「G TUNE DG-I7G70」

 なお、東京ゲームショウ2025出展を記念したキャンペーンとして、TGS出展記念モデルがセール価格で販売されている。販売は9月30日10時59分まで。さらにパソコン本体、マウス、キーボード、ヘッドセット、液晶ディスプレーがセットにモデルになったモデルは最大7万円引きで販売されている。本気で楽しみたいゲーミングPCを購入したいなら、今がチャンスだ。

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東京ゲームショウ2025出展記念キャンペーンが開催中


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