Spotifyは9月10日、音楽ストリーミングサービス「Spotify Premium」において、新たにロスレス音質の提供を開始したと発表した。
最大24-bit/44.1kHzのFLAC形式で高音質再生
これまで多くのユーザーから実装が待望されていたロスレスオーディオ機能が、ついに一部市場のPremiumユーザーから順次利用可能になる。対象ユーザーにはアプリ上で通知が届き、追加料金なしで利用できる。これにより、配信されているほぼすべての楽曲を、最大24-bit/44.1kHzのFLAC形式によるストリーミングで、より細部まで鮮明に楽しむことが可能になる。
同社のグローバル役員でサブスクリプション事業統括を務めるグスタフ・ギレンハマー氏は、「ついにロスレスサウンドをPremiumユーザーの皆さまにお届けできることをとてもうれしく思います。私たちは、品質・使いやすさ・わかりやすさを重視し、安心して利用いただけるよう時間をかけて開発してきました。ロスレスによって、Premiumユーザーの皆さまはさらに優れたリスニング体験をお楽しみいただけます」とコメントしている。
今回のロスレス導入は、Jamやdaylistといった既存の人気機能に加え、音楽ファンの体験をさらに豊かにする取り組みの一環だという。設定は、Wi-Fi、モバイル通信、ダウンロードそれぞれに対してカスタマイズが可能で、音質は従来の「低」「標準」「高」「最高音質」に「ロスレス」が加わる。データ使用量も表示されるため、通信環境に応じて選択できる。
対応デバイスはモバイル、デスクトップ、タブレットのほか、ソニーやBose、Samsung、Sennheiser、アマゾン、グーグル製のスマートスピーカーなど、多くのSpotify Connect対応機器で利用できる。Sonosへの対応も近日中に開始する予定だ。
ロスレスを有効にするには、Spotifyアプリの「設定とプライバシー」から「メディアの音質と画質」へ進み、利用したい通信環境(Wi-Fi、モバイル通信、ダウンロード)を選択して設定する。なお、ロスレス設定はデバイスごとに手動で行なう必要があり、有効化すると再生画面に「ロスレス」と表示される。
同社は、快適な再生のためにWi-Fi環境での有線ヘッドホンやスピーカー、またはSpotify Connectのような非Bluetooth接続を推奨している。これは、Bluetooth接続では帯域幅の制約から音声データが圧縮されるためだ。また、ロスレスはファイルサイズが大きいため、再生開始までに少し時間がかかる場合があるが、一度キャッシュされればスムーズに再生できるとしている。
提供は今後数週間にわたり段階的に展開される。最初の対象市場は、日本、オーストラリア、オーストリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、オランダ、ポルトガル、スウェーデン、米国、英国を含む50以上の市場となる。














