「Threads」などのSNSで、画像生成AIを使って新生児の写真をフィギュア風に変換するのがトレンドになっている。ユーザーは無料の生成AIツールに新生児の写真をアップロードし、箱付きのフィギュアスタイルに変換している。本物のような質感やポーズで再現されて、「かわいい!」「斬新」と話題になっている。
背景にあるのは、同じ人物の顔や特徴を維持したまま変換できる能力に関するAIの急速な進化だ。グーグルの「Gemini 2.5 Flash Image」(nano-banana)、アリババの「Qwen-image-Edit」、OpenAIの「GPT-Image-1」といった最新の画像生成モデルは、人物の顔や画風をそのままに編集する能力が高くなっている。人物に指定のポーズをとらせたり、髪形や服装を変更したり、フィギュアのように変換したり、日常的な言葉だけで柔軟な指示が可能だ。
ただし、子どもの写真をAIツールで加工したり、SNSにアップロードする際には、慎重な判断が求められる。本人確認に利用可能な生体情報(バイオメトリクス)を盗まれたり、利用者の画像が外部サーバーへ送られる可能性がある。アップロードした画像を元に、偽アカウントや詐欺広告を作成されてしまうおそれもある。
特に自分自身や家族の写真データを使う際には、開発元や利用規約が信頼できるかどうかを見極めてからの方がいい。どれだけかわいい赤ちゃんフィギュアでも、パッケージの裏側は確認する必要がある。安全性やプライバシーを守ることが、楽しむための前提条件だ。







