ヤマハ、新VPNルーター「RTX840」発売 処理性能30%向上とクラウド最適化

文●さとまさ 編集⚫︎ASCII

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 ヤマハは8月29日、新製品「RTX840」を発売開始すると発表した。このギガアクセスVPNルーターは小規模拠点向けに設計されており、価格は121,000円。クラウドサービスの利用拡大に対応し、効率的なネットワーク管理を実現するモデルだ。

 RTX840は従来機種「RTX830」と比べて大幅に性能を向上。メモリー容量を4倍に拡張し、NATおよび動的フィルターの最大セッション数を65,534から150,000へと増強。さらにTCPコネクション処理性能は約30%向上しており、クラウド利用時のネットワーク処理能力が大きく改善されているという。

 加えて、ヤマハ独自の通信先リストによるローカルブレイクアウト機能を標準搭載し、センタールーターの帯域圧迫を回避できる点も特徴だ。

 ローカルブレイクアウト機能は、Microsoft 365やGoogle関連サービス、Windows Updateといったクラウドサービスの最新通信先リストをヤマハ管理サーバーから自動配信する仕組み。ユーザー側でメンテナンスを行う必要がなく、拠点ネットワークの運用負担を軽減しつつ、安定した通信環境を提供するとしている。

 セキュリティ面でも強化されており、RTX840はIPA(情報処理推進機構)が定める「セキュリティ要件適合評価およびラベリング制度(JC-STAR)」レベル1に準拠。企業や自治体、公共機関などでも安心して導入できる仕様となっている。

 さらに、ヤマハのネットワーク管理GUI「LANマップ」や、クラウド型ネットワーク統合管理サービス「Yamaha Network Organizer(YNO)」にも対応。これにより、遠隔地ネットワークの効率的な一元管理が可能になる。

 加えて、従来機RTX830からの移行もスムーズで、既存の設定をそのまま活用できる点もユーザーにとって大きなメリットだ。

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