デジタル庁は8月5日、事業者や自治体向けに提供する「マイナンバーカード対面確認アプリ」において、「iPhoneのマイナンバーカード」の確認機能を提供開始したと発表した。物理的なカードを使わずに、iPhoneだけで本人確認が完結するシーンが拡大する。
iPhone同士をかざすだけで手軽に本人情報を確認
これにより、自治体の窓口での手続きやイベント会場、飲食店での年齢確認といった場面で、事業者のスタッフが持つアプリをダウンロードしたiPhoneを利用客のiPhoneに近づけるだけで、本人の承諾のもと氏名や生年月日などの情報を確認できるようになる。物理的なカードの提示や、券面の情報を目視で確認する手間が不要になるため、よりスムーズで確実な本人確認が期待される。
この機能は、iOS 18.5以上を搭載したiPhoneで利用可能だ。事業者はApp Storeでアプリを最新版にアップデートすることで、この新機能を利用できる。なお、本稿執筆時点ではAndroid版アプリでは同機能は利用できない。
同アプリはこれまでも、物理的なマイナンバーカードのICチップを読み取る機能を提供してきた。利用シーンとしては、金融機関や携帯電話、不動産の契約時、中古品の買い取りといった厳格な本人確認から、飲食店での20歳以上であるかの確認など、幅広い対面での本人確認業務を想定している。
なお、アプリの利用にあたり、個人を特定できる情報が事業者のアプリ側に保存されることはないという。また、物理カードの確認はオフラインでも可能だが、「iPhoneのマイナンバーカード」の確認にはインターネット接続が必要となる。現在のところ、運転免許証の読み取りには対応していない。















