松本典子の「はじめよう!Azure Logic Apps/Power Automateでノーコード/ローコード」 第52回
「個人フォーム」と「グループフォーム」の違いを知り、業務で使いこなす
Microsoft Formsへの入力で、Power Automateフローを実行する! 実践的連携術
2025年08月06日 09時30分更新
2. 今回作成するワークフロー
それでは、先ほど作成したフォームへの入力内容を処理する、Power Automateのワークフローを作成しましょう。
今回は、先ほど作成したグループフォームから添付ファイル付きの回答が送信されたら、その内容を添付ファイルのURLとともにTeamsに自動投稿するフローです。なお、今回はクラシックデザイナーの画面で説明していますが、フローはモダンデザイナーでも同じように作成できます。
2-1. トリガーの設定
まずはトリガーを設定します。「Microsoft Forms」コネクタの「新しい応答が送信されるとき」トリガーを使います。
このトリガーでは、「フォームID」という設定項目で、どのフォームで回答が送信されたときに起動するのかを指定する必要があります。ただし、グループフォームはドロップダウンのリストに表示されません(個人フォームは表示されます)。
そのため、「Microsoft Forms」コネクタでグループフォームからの回答を取得するためには、ちょっとしたテクニックが必要になります。
2-1-1. グループフォームでMicrosoft Formsコネクタを利用する方法
ドロップダウンに表示されないグループフォームをトリガーとして使う場合は、作成したグループフォームのURLから「フォームID」を取り出して、手作業で設定します。
フォームIDを取得する方法は、次のとおりです。
(1)グループフォームをWebブラウザで開く
(2)URLを確認する
https://forms.office.com/Pages/DesignPageV2.aspx?prevorigin=shell&origin=NeoPortalPage&subpage=design&id={フォームID}
(3)「フォームID」を取得
上記URLの「id=」の後に表示されている文字列がフォームIDです。
Power Automateに戻り、「Microsoft Forms」コネクタの「フォームID」で「カスタム値」を選んだうえで、上述のフォームIDをコピー&ペーストします。
2-2. アクションの設定:応答の詳細を取得する
続いてアクションを設定します。まず、フォームに入力された内容を取得するために、Microsoft Formsコネクタの「応答の詳細を取得する」アクションを追加します。
このアクションは、次のように設定します。
(1)フォームID:「カスタム値」として、先ほどトリガーに入力したのと同じフォームIDを入力
(2)応答ID:トリガーの「動的なコンテンツ」から「応答ID」を指定
ここまで設定できたら一度、フォームと正しく連携できているかをテストしておきましょう。
まず、作成中のフローに名前を付けて「保存」し、「テスト」をクリックして「手動」でテストを実行します(フローが待機状態になります)。次に、Forms側でフォームに回答を入力、送信します。
ここまでのフローが正しく設定されていれば、フォームの送信後、Power Automate側でフローがトリガーされて、「ご利用のフローが正常に実行されました。」というテスト結果が表示されるはずです。

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