会員向けの機能も充実
Qobuzには、会員が楽しめる様々な仕掛けがたくさん用意されている。
(1)プレイリスト:
聴くべき指針を与えてくれるのがプレイリストだ。1億曲あると言われても「とても選べない」「何を聞けばいいがわからない」という人は多いだろう。オフィシャルプレイリストは約3000を用意しており、全世界のユーザーが個人的に作ったプレイリストも閲覧できる。私もプレイリストを公開している。自分でプレイリストが作れるから、私はちょっと聴いて、これはあとで、しっかり堪能したいという曲をどんどんプレイリスト化している。
(2)「これをぜひ聴いて欲しい」という楽曲推薦、新人推薦……が目白押し
Qobuzには他の配信サイトのようなAIアルゴリズム推薦は「ない」。代わりに世界各地のQobuzの担当者が会議を開き、全員が聴いて投票し、推薦曲を決めている。それは人の経験、知見で決めるのが最善だからだ。これまで全世界で2800タイトル以上、新人は245組を推薦したという。
(3)Qobuzマガジン
文章で新しい音楽との出会いを提供する読み物だ。ニュース、インタビュー、読み物、オーディオ関連の4セクションで、編集する。世界各国のQobuzマガジン記事を翻訳し、反対に日本の記事も海外に提供している。例えば、シティーポップの記事が欲しいという海外から要望に応え、日本のQobuzはYMOに関する記事を供与した。
もちろん文中のリンクをたどることで、紹介されているハイレゾ音源をすぐに聴ける。文章の内容をその場で音で確認できるとは、まさしく今様のハイパーメディアだ。
高音質を楽しむためのサービス
Qobuzで嬉しいのは、オーディオ機器との連携だ。
アップル、アマゾンはスマホやスマートスピーカーが主な対象だが、Qobuzはオーディオを大切にする。すでにLINN、LUMIN、Eversolo、ヤマハ……などの全世界20以上のブランドのネットワーク機器が対応を表明し、それぞれ独自のアプリを提供している。
Qobuzサイトにある「オーディパートナー」カテゴリーでは、オーディオ系企業が作成した独自のプレイリストの閲覧も可能だ。本格的なオーディオ機器に加え、PCやスマホのアプリ再生もサポートしているから、多様な環境で楽しめる。新譜も多く、ちょっと聴いて気に入ったら、実物のCDを買うという試聴メディアとしても、使えるというわけだ。

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