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Stable Diffusion入門 from Thailand 第30回

画像生成AI「Midjourney」動画生成のやり方は超簡単!

2025年07月07日 17時00分更新

文● 田口和裕

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様々な画風で試してみる

 ここまでは実写風の人物を素材に、Midjourneyの動画機能を試してきた。では、ほかのジャンル──たとえば風景画やアニメ風のイラスト、ロゴのような図形的な素材では、どのような動きが表現できるのだろうか? それぞれのパターンで1本ずつ動画を生成してみた。

風景:自然なカメラワークとの相性がいい

 風景を素材に選んだ場合は、Auto × Low Motionの設定がおすすめだ。今回は、カメラがゆっくりと前方へ進んでいくような滑らかなモーションが加わり、ドローンを使ったような映像に仕上がった。

 川の流れや空に浮かぶ雲もわずかに動き、全体としては静かな風景の中にほんの少しの変化が重なることで、穏やかで心地よい動画となっている。人の視線や意識が自然と誘導されるようなカメラワークが加わるのは、このモードならではの魅力だ。

アニメ風イラスト:動きを盛ると映える

 アニメ風のイラストでは、キャラクターがこちらに向かって手を振ったり、叫ぶように口を開けたりと、まるでポスターの中から飛び出してくるような表現が可能になる。今回はAuto × High Motionで生成してみた。

 横方向に背景がスクロールし、キャラクターのジェスチャーや表情がテンポよく変化するなど、静止画では伝えきれない勢いと感情が生まれている。特に構図の指定などをしていなくても、AIがアニメ的な躍動感をうまく汲み取ってくれるのは嬉しいところだ。

ロゴデザイン:Manualモードで意図を伝える

 ロゴのように情報量の少ない図形素材は、Manual × High Motionによって動きをしっかり指定してあげることで、より魅力的な演出が可能になる。今回は「カメラがロゴの周囲を旋回しながら接近し、正面で停止。後方には発光する残像が流れる」といった動きをプロンプトで細かく指示して生成した。

プロンプト:the camera slowly spins around the logo as it flies forward from the distance and stops in front of the viewer, glowing reflections trail behind

 単なる文字画像だったロゴが、カメラの旋回によって立体感と存在感を増しながら、ゆっくりと浮かび上がってくる。こうした奥行きや動きの演出は、Manualモードならではの自由度があってこそ可能になる。

 ただしこの動画ではプロンプト内の「発光する残像」要素は反映されなかった。必ずしもプロンプトに100%忠実というわけではないようだ。

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