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ウケてる「聴く読書」、Amazon Music UnlimitedでもAudibleのオーディオブックを再生可能に
2025年06月26日 08時02分更新
日本の「推し活」は、世界サービスの展開でも参考にしている
この発表に合わせて、国内でのイベントも実施された。Amazon Musicの統括責任者、ライアン・レディントン氏は「推し活(OSHIKATSU)」とあえて日本語を使いながら「日本は世界の音楽文化の中で特別」とコメントした。
日本のユーザーは完全なオーディオエンタメ体験を求めており、「世界での戦略を考える際には、まず日本のファンダム(熱狂的なファンの集まり)について話し合い、参考にしている」とし、Amazon Musicにとって日本が重要な市場である点を強調した。Amazon Musicでは「聴く、見る、推す」をコンセプトに、限定コンテンツやプレイリストを提供中だ。
最近の状況としては、JAPAN TOP50 Playlistを刷新して再生回数が60%増加。また、昨年実施した「FUJI ROCK FESTIVAL '24」のライブ配信はサービス史上最高の1000万再生を記録した。ファンサポートのコンテンツとしては、CDやレコード盤の販売を継続して提供することに加え、限定コラボグッズなどファンとアーティストの結びつきを意識した取り組みを継続していくという。
Audibleのボブ・キャリガンCEOは「日本は世界で最も速くAudibleが成長を遂げた地域であり、日本でサービスを開始して10周年という節目の年に、良質なストーリーテリングのコンテンツに触れられる画期的な機会を提供できる点を嬉しく思う」とコメントした。
Audibleは国内において、村上春樹の独占配信や東野圭吾の小説をオーディオブックを先行してリリースする(オーディオファースト作品)など、独自の取り組みを進め、会員数を増やしている。また、『続 窓ぎわのトットちゃん』の配信では黒柳徹子さんの声(第1章のみ)に音声合成技術(デジタルナレーション)を融合した新しい配信形式を採用した。
今後も大手出版社やクリエイターなどと協力しながら、日本オリジナルのコンテンツを投入していく計画だという。
Audibleでは文学作品、ミステリー、エッセイ、ビジネス書、自己啓発書、ライトノベル、児童書、洋書など幅広いジャンルの作品を日本トップクラスの俳優や声優が朗読している。日本のカントリーマネージャーである逢阪志麻氏によると「作品数の拡充によって会員数が増加、会員数の増加によって利用時間が増える」という好循環が生まれており、2022年1月に聴き放題を導入して以来、会員数は毎年二桁の伸び率を維持。2022年1月から2025年5月までの期間で166%増加したという。
また、Audibleのコンテンツを聞く時間も3年連続で前年比40%以上の増加を続けており、2022年1月〜2025年5月末までの期間で7倍以上リスニング時間が増えたとしている。
2025年にリリースするタイトルの数は前年比40%増を目指しているとのことで、直近では6月30日にカーズ、アナと雪の女王、スターウォーズ パダワンのプライドなどAudible用に製作されたコンテンツを日本語版にして提供する。
また、原田マハの小説『リボルバー』を女優・中谷美紀が朗読するコンテンツや、「要領よく生きるだけでなくよりよく生きる。深く考え、学んでいく時間が得られる」小説家・平野啓一郎氏によるコンテンツ『A UNIVERSITY』の配信も予定されている。














