アドビは、2025年6月12日、「PDFファイルの利用状況と生成AI機能の活用状況」に関する調査結果を発表した。調査は、日常業務でPDFを利用している日本のビジネスパーソン700名を対象に、2025年5月に実施している。
まず、日常業務でのPDF文章の活用実態について、約6割が10ページ以上の長文PDFを読む機会があると回答している。
加えて、約7割がビジネス文章から知りたい内容を見つけるのに苦労することがあると回答。長いPDFを含めて、文書内の検索に課題を感じていることが判明している。なお、職種別にみると、「法務部門」「広報・マーケティング部門」が全体平均と比べて特に高い傾向となった。
続いては生成AI機能についてだ。PDFで生成AI機能を活用したことがあると回答したのは、約4割に上った。職種別にみると、文章の検索に課題を抱える「法務部門(70%)」、「広報・マーケティング部門(57%)」が全体平均(40.6%)を大きく上回っている。
PDFの生成AI機能で業務が変化したかについては、約8割が効率化を実感。活用目的としては、「文書から知りたい内容を探すため」が61.3%と最も回答が多く、「文書内容を要約するため(38%)」が次点であった。
一方の生成AI機能の懸念点に関しては、「社内ガイドラインの不在(36.1%)」が最も回答が多く、次いで「ハルシネーションなど情報の正確性(25.9%)」、「情報漏洩(24.6%)」が続いた。
アドビのマーケティング本部デジタルメディア ビジネスマーケティング執行役員である竹嶋拓也氏は、「生成AI機能などの活用によって企業はPDFの『情報資産』から新たな価値を創出することが可能になる」とコメントする。
