KDDIは6月10日、深刻化する特殊詐欺の被害防止に向け、au、UQ mobile、auひかりの契約者を対象に迷惑電話対策サービスを6ヵ月間無料で提供する取り組みを8月1日から開始すると発表した。
スマホと固定電話、それぞれの迷惑電話を強力ブロック
この取り組みは、犯罪対策閣僚会議が発表した総合対策や総務省からの要請を踏まえたものだ。警察庁の統計によれば、2024年の特殊詐欺の認知件数と被害総額はともに過去最悪を記録しており、対策は急務となっている。手口は国際電話や非通知設定の着信、SMSによるフィッシングサイトへの誘導など複雑化しており、同社はこれまでも迷惑メールやSMSの自動検知・拒否サービスを全契約者に無料で提供するなどの対策を講じてきたが、今回さらに踏み込んだ対策で被害防止を目指す。
携帯電話(au/UQ mobile)向けには「迷惑電話撃退サービス」を提供する。迷惑電話の着信後に「1442」へダイヤルするだけで、以降同じ番号からの着信をブロックし「お断りガイダンス」を流す仕組みだ。非通知の着信も登録可能で、通常は月額110円のところ8月1日から2026年3月31日までの期間に申し込むと6ヵ月間無料となる。
固定電話(auひかり電話)向けには「迷惑電話 発着信ブロック」を提供する。このサービスは、日々更新される約3万件の迷惑電話データベースと宅内のホームゲートウェイが連携し、詐欺や悪質な勧誘電話などの着信を自動で防ぐ。発信時にも宛先を確認し、危険な番号への接続リスクを低減する。こちらは、国際電話サービスの利用休止を申請し、期間中にサービスに申し込むことで通常月額330円が6ヵ月間無料になる。なお、「迷惑電話 発着信ブロック」の利用には機種によってホームゲートウェイの交換(有料)が必要な場合がある。
