
「正しい情報だと思う」それって本当?
ネット上ではさまざまな情報が飛び交っている。その中には驚くようなものもあれば、思わず憤ってしまうようなものもあるだろう。ただ、その中で目にするものには、真偽が不確かな情報もある。
「こんなことを聞いた」「本当はこうらしい」という話が飛び交っている時代。あなたは、それらが“正確”なものかどうか、確かめているだろうか。
SNSなどでは、真偽が不確かな情報や、危険を煽るような言葉もある。それらは不特定多数に拡散してよいものではないはずだ。善意で情報を拡散したつもりが、誤った内容を伝えてしまい、信用を失うことにもなりかねない。
総務省は5月13日、「ICTリテラシー実態調査」の調査結果を公開している(総務省|報道資料|ICTリテラシーに係る実態調査の結果公表及びテレビ・WebCMの放映開始)。
それによれば、過去に偽・誤情報を見聞きした経験がある人のうち、その内容の真偽をどのように考えるか尋ねたところ、「正しい情報だと思う」「おそらく正しい情報だと思う」と回答した人の割合はおよそ47.7%。さらに、偽・誤情報を何らかの手段で拡散した経験がある人の割合は、およそ25.5%にのぼるという。
情報を確かめずに拡散することは、誹謗中傷につながるおそれもある。ある人の良からぬ噂をSNSで発見し、「これは許せない」と拡散したり、私見を投稿したりしたとする。しかし、その噂が間違いだったとしたらどうだろう。炎上している人間に言及したつもりが、自分自身が炎上するきっかけになる、ということもありえる。
ネットに一度でも書き込まれた書き込みは、完全に削除するのはほとんど不可能。匿名だから間違っていても大丈夫というわけではない。SNS上の発言には、責任を持つ必要がある。
SNSの利用はメディアリテラシーが重要になる
その情報は、SNSで拡散して大丈夫なのだろうか。その正誤について、しっかりと判断する意識が求められている。
ネットやSNSで知ったことに対しては、信頼に足る情報なのかそうでないかを見分けるメディアリテラシーが重要になってくる。
この情報を投稿したのは誰か、記事内のリンクは信頼できるか、このコンテンツを共有するべきかなどを、情報の受け手はしっかりと判断する必要がある。情報源を確認し、信用ができるかどうかを判断したい。同じトピックについて、他の情報源がどのように掲載しているか、確認するのもよい。
誰かに対する誤った情報が拡散することによる被害は、拡散された側と拡散した側の双方にとって、大きなものとなることを頭に入れてほしい。
SNSの利用にあたっては、自分自身や、家族、友人などの個人情報の取り扱いに関しても注意が必要だ。生年月日、住所、仕事、本名などをみだりに公開しすぎないこと。
プライバシーや個人情報に関わる内容を含んだ投稿が拡散されると、本人以外にとっても削除することは困難になってしまう。
自身のアカウントを、プライベートアカウント、非公開にするという手段もあるだろう。しかし、自分の投稿が、スクリーンショットなどで外部に流出するリスクも考えられるので注意したい。
なお、SNS上のトラブルは、相談できる場所も増えてきた。たとえば総務省のサイト(https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/special/sns/)では、被害者が「アドバイスを受けたい」「賠償を求めたい」など、悩みに応じて相談先を探せるようになっている。
今回は、McAfee Blogから「SNSでの炎上事例とトラブルを防ぐための対策を解説」を紹介しよう。(せきゅラボ)
※以下はMcAfee Blogからの転載となります。
SNSでの炎上事例とトラブルを防ぐための対策を解説:McAfee Blog

今ではSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は私達の生活になくてはならない存在といえます。趣味の生活や仕事で発信する人もいれば、単に情報収集するために利用している人も少なくありません。特に事故や災害時、電車の遅延など即時性が求められる場合は、検索サイトを使って調べるよりもすぐにリアルタイムで調べられるX(旧Twitter)のほうが早く、多くの日本人が利用しています。しかし、虚偽の情報を投稿するなど誤った使い方をしてしまった途端、自身のアカウントが多くの人からバッシングされる炎上に遭う可能性もあります。今回は、SNSで炎上した際の被害事例を紹介するとともに、SNS上での様々なトラブルを防ぐための対策について解説します。
SNS上での不用意な発言の要注意
現在、InstagramやX(旧Twitter)、TikTok、Facebookなど様々なSNSが存在しています。TikTokは比較的若い世代に人気ですが、それ以外は基本的には老若男女問わず多くの人が利用しており、投稿する以外にも検索用や著名人や友人の投稿を閲覧する専用として利用しているいうユーザーも多いです。特に何かリアルタイムで調べたい場合の利便性は高いです。このようにSNSは、身近なコミュニケーションツールとして人気ですが、ひとたび炎上してしまうと非常に厄介で、実際の生活にも影響を及ぼす可能性があります。なかにはSNS上の炎上によって、精神的に追い込まれてしまい、病気になったり、自殺した例もあります。
また、自身の投稿が本人の意図とは異なる意味で解釈されて拡散されて、結果的に炎上してしまうケースも非常に多く、SNSで投稿する際は非常に気を付ける必要があります。特に政治や思想、宗教、応援しているスポーツチームや好きな芸能人などに関する炎上が多いですが、これは日本に限らず、世界中で深刻な課題となっています。加えて、災害時のSNSを通じての発信も賛否両論あります。ご存じの通り、日本は地震をはじめ、豪雨や台風など様々な災害が多い国ですが、災害時にSNSで誤った情報を発信してしまう、もしくは炎上目的でわざと虚偽の情報を発信するなどし、救援活動している人達を混乱させるというような例も少なくありません。さらには、注目されたいがために炎上を狙うユーザーも多く、彼らの行動は近年、社会的にも大きな問題となっています。
日本で起きたSNSでの炎上事例
現在、日本ではSNSを使って様々な炎上が発生しています。こちらでは、これまで日本国内で起きた主なSNS上での炎上の種類や事例をいくつか紹介します。
迷惑行為による炎上
近年、日本国内で炎上対象の一つとなっているのが迷惑行為をSNSに投稿する行為です。最も有名なのは、回転寿司チェーン店において高校生がレーンから流れてくる寿司などの商品に唾液をつけたり、醤油のボトルの口や湯飲みをなめてまだ未使用の湯飲み置き場に戻したりする行為を動画撮影し、SNSに投稿した事件です。これによって、全国にある同じ系列の店舗で客足が遠のいてしまい、運営会社の株価が急落したことで迷惑行為をした高校生に損害賠償を求める訴えを起こしました。もちろん、その高校生もSNSで炎上し、学校や家などを特定されて嫌がらせなどを受けました。この他にもカラオケチェーン店内で除菌用のスプレー缶を使ってライターで引火した様子やソフトクリームを作って出す機器から容器を使わずに直接ソフトクリームを食べる迷惑行為を動画撮影してSNSに投稿し、炎上するという事件が後を絶ちません。
バイトテロ
飲食店を中心にアルバイトによる店内での問題行動を撮影し、SNSに投稿するバイトテロも深刻な社会問題の一つです。アルバイトがお客さんに出す前の料理を厨房で勝手に食べたりするなどの迷惑行為を撮影してSNSに投稿した結果、一気に拡散されて炎上しました。その後、運営企業がアルバイトの行動に対して謝罪をし、投稿は削除させましたがいまだにまとめサイトなどに半永久的に残っていることもあり、企業側は社会的な信頼を失ってしまう事態に陥ってしまいました。
思想の批判
SNS上の炎上で特に多いのが思想の批判です。SNSは、同じ思想を持つユーザーがグループを作って情報を共有する場として有効的ですが、ひとたび違反しているユーザーがいると短期間のうちに拡散されて炎上してしまいます。特に特定の政治や宗教、応援しているスポーツチームや選手の批判を少しでもしてしまうと、誹謗中傷の標的となりかねません。自分の意見を持つのは悪いことではありませんが、SNS上ではあくまで不特定多数の人が見ているということを念頭に置き、投稿する際は細心の注意を払うようにしましょう。
ステルスマーケティング
SNS上では、わざと炎上を狙って商品やサービスを宣伝するステルスマーケティング(通称ステマ)という炎上商法があります。具体的には、主に企業が著名人を起用して、商品やサービスについて知ってもらうために過激なことをSNS上で投稿させて炎上することで、認知度向上や商品購入に繋げる商法です。ただ、一部ではやりすぎな部分もあることから加担した芸能人が謝罪したり、活動を自粛するなどという社会的な制裁を受けているのも事実です。一般人でも同じように過度にやりすぎると批判の対象になるので注意が必要です。
炎上を防ぐための対策
SNSは、自分の好きなことを投稿できるのが魅力でもありますが、社会的にNGなことや自分が意図しなくても勝手に炎上してしまう危険性もあり、その良し悪しは表裏一体ともいえます。以下では、SNS上での炎上を防ぐために普段から行うべき対策についていくつか紹介します。
不特定多数の人が見ていると意識する
SNSは、公開範囲を限定しないことで多くのユーザーと繋がり、新しい出会いがありますが、一方では不特定多数のユーザーが見ていることも忘れてはいけません。会社の人や過去にトラブルがあって接したくない人など自分が望まないユーザーに自分のプロフィールや投稿内容を見られている可能性があります。そのことを意識してさえいれば、不用意な投稿をせず、炎上を避けることができるでしょう。
SNSでの公開範囲を限定する
不特定多数の人に見られるのが心配という方は、SNSの公開範囲を友人のみなどに限定するのも一つの手といえます。特に身内以外には知られたくないという内容を投稿する際は、公開範囲を限定することで個人情報が第三者に知られる心配もなくなり、炎上する可能性も低くなるでしょう。
プライバシー設定を確認する
各SNSにはプライバシーを設定できるサービスがあります。例えば、Googleなど外部の検索サイトから自分のアカウント検索の有無やメッセージを送受信できるユーザーの範囲を限定することができます。炎上やネットストーカーなどのトラブルに巻き込まれないためにもプライバシー設定を限定しておくことをおすすめします。
適切な内容かどうかを発信前に再考する
SNS上での炎上の一番の原因は、発信する内容です。誰かを傷つけてないか、SNS上や社会的なルールを守っているかなど、 誤解を招かない適切かどうかを投稿する前にもう一度考えることで不適切な表現や誤った情報を発信することを避けることができ、炎上することもありません。
まとめ
今回は、SNSでの炎上に関する様々な側面を紹介してきました。SNSは多くの人々が利用しており、情報を得る上で最も利便性のあるツールの一つですが、その反面使い方を間違うと誰かを傷つけたり、炎上してしまう危険性があります。特に老若男女問わずまだSNSのルールを把握しきっていない人の場合は、投稿する際により注意深く確認する必要があります。加えて、SNSは常に新しいルールが誕生し続けており、今後も継続して利用する際は新しい炎上例やルールに関してアンテナを張って情報を把握しておくことが賢明といえます。
また、オンライン上のセキュリティ面が気になるという方は、セキュリティ対策ソフトの導入をおすすめします。なかでもオンラインセキュリティ業界のトップでもあるマカフィーが提供しているマカフィー+は、オンライン上の様々な脅威を防ぐための優れた機能が多数使用できます。オンライン上で安心してSNSを利用するためにもオンラインセキュリティ対策ソフトを導入し、上記で紹介した炎上しない対策を実行することが重要といえます。
※本記事はアスキーとマカフィーのコラボレーションサイト「せきゅラボ」への掲載用に過去のMcAfee Blogの人気エントリーを編集して紹介する記事です。
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