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生成AIサービス「GaiXer」導入後の職員アンケートより

姫路市、生成AIで議会答弁の作成時間を10分の1に 85%が時短効果を実感

2025年05月23日 15時30分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 FIXERは、2025年5月21日、姫路市の職員に対する、生成AI利用についてのアンケート分析を発表した。同市では、職員の事務負担軽減や業務効率化を目的として、2024年7月よりFIXERのエンタープライズ向け生成AIサービス「GaiXer(ガイザー)」を導入・活用している。

 アンケート分析では、生成AIを「週1回以上」利用している職員は、全体の68%という結果となった。部署によって利用頻度の差が大きいものの、幅広い部門で利用が進んでいるという。

 主な利用用途としては、「文書作成(各種資料草案、メール、キャッチコピーなど)」が28%と最も多く、「文章要約」(17%)、「議事録作成」(17%)、「検索」(14%)が続いている。プログラミング知識の浅い職員が、Excel VBAなどのコードを生成する事例もあるようだ。

生成AIの主な利用用途

 生成AIの利用効果としては、約85%が「時間短縮効果があった」と回答している。実際に、以下のような定量的な成果も得られているという。

・議会答弁原稿の作成:草案や答弁要旨の作業時間が約10分の1に短縮
・文書要約・議事録作成:2時間必要だった作業が15分で完了
・Excel VBAの作成:約1時間かっていたコードの作成とチェックが30分に短縮
・教育委員会の生徒向けアンケートの分類:事前準備から確認作業まで、約237時間かかっていた作業を約50時間に短縮(そのうち大半は、データ読み込み時の個人情報マスキング作業)

 姫路市では、職員間での事例共有や勉強会を望む意見が多かったことを鑑みて、今後は、利用促進のための支援策を拡充する予定だ。

 本アンケートは、GaiXerによる生成AI利用の経験がある72名の市職員を対象に、2024年10月に実施されている。

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