親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第324回
大学生の情報収集手段最多はテレビを抑えてインスタがトップ
新入生恒例の「#春から○○大」タグが急減! リテラシー教育の結果か
2025年05月27日 09時30分更新
情報収集手段最多はインスタ! テレビを抑える
前回に続き、大学で受け持っている講義の受講生に対して実施したアンケート結果についてお伝えしていきたい。
利用しているアプリは利用率が高いほうから、LINE(100%)、Instagram(96.6%)、YouTube(91.3%)、X(73.2%)、TikTok(67.1%)、BeReal(60.4%)などという結果に。2024年大ヒットしたBeRealの利用率は、今年も6割を超えている。
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情報収集手段について聞いたところ、最多はInstagram(77.2%)であり、なんとテレビ(62.4%)を超えた。次いでYouTube(59.1%)、X(54.4%)、TikTok(51.0%)、LINE(43.6%)など、まさにSNSネイティブと言える結果となった。
Yahoo!ニュース(36.9%)、LINEニュース(34.2%)などネットニュースも見るが、新聞社のニュースサイト(7.4%)、新聞(紙)(4.7%)などはかなり少ない。ネットニュースはタイトルを見てタップして読むものであり、興味がないニュースはそもそも眼に入らない状態となっているのだ。
ながら聞きができるラジオが13.4%と意外に多いのも、タイパ世代ならではと言えるのではないだろうか。
「#春から○○大」は、4人中1人から10人中1人まで減少
SNSで顔写真を投稿しているかについて聞いたところ、最多は「顔写真は公開していない」(43.6%)であり、「顔写真をよく投稿している」は4.7%、「自分と友達などの顔写真を投稿している」は10.1%と、計15%弱に留まる結果となった。
「顔写真を鍵垢で投稿している」は38.3%、「スタンプや加工で顔がわからないものを投稿している」が3.4%など、公開範囲を制限するなどして個人情報に配慮する学生が増えているのだ。
新しく友達を作ったきっかけについても毎年聞いている。それによると、「Xで『#春から成蹊』でつながる」利用をしている学生は、20223年は25.2%と4人中1人いた。ところが2024年は13.2%と減少し、2025年は11.5%と10人中1人まで利用が減っている。
SNSで個人情報を出し過ぎることで、炎上したり、就職に影響したりするなどの問題が起きることがある。リテラシー教育を受けることで、個人情報に配慮した閉じた使い方をする学生が増えたと考えられるのだ。
時代とともにネットの使い方や学生の感じ方は変化している。また新たな変化があればお伝えしていきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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