任天堂は5月8日、メディアアーティストの八谷和彦氏を新たな社外取締役(監査等委員である取締役を除く)として迎える役員人事を内定したと発表した。正式な就任は、2025年6月27日開催予定の第85期定時株主総会および、その後の取締役会の決議を経て決定される予定だ。
PostPetVRのデモ動画
「ポストペット」を手がけた八谷和彦氏、任天堂の経営へ参画
八谷和彦氏と言えば、1990年代後半に一世を風靡した愛玩メールソフト「PostPet(ポストペット)」を開発したメンバーの一員としてその名を知る読者も多いだろう。ピンクのクマ「モモ」をはじめとするキャラクターがメールを運ぶというユニークなコンセプトは、当時のインターネットユーザーに新鮮な驚きと楽しさを提供した。
近年では、ジェットエンジン付きスケートボード「エアボード」やメーヴェの実機を実際に制作し飛行させるプロジェクト「OpenSky(オープンスカイ)」でも注目を集め、その発想力と実現力は多方面で高く評価されている。ペットワークスを設立し代表取締役を務め、現在は東京藝術大学の教授および芸術情報センター長も兼任している。
OpenSkyプロジェクトの歩み
これまで数々の独創的なプロジェクトを手掛けてきた八谷氏が、日本を代表するエンターテインメント企業である任天堂の社外取締役に就任することで、同社のゲーム開発や事業戦略にどのような新しい風を吹き込むのか、その手腕に大きな期待が寄せられる。任天堂は、「任天堂IPに触れる人口の拡大」を基本戦略の一つとして掲げており、八谷氏の持つクリエイティビティーやメディアアートに関する知見が、今後の任天堂のコンテンツ展開に新たな可能性をもたらすかもしれない。













