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本誌の中国担当記者が最近ハマっていること(ショートコラム)

2025年05月03日 08時48分更新

文● Caiwei Chen

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画像クレジット:Courtesy of the author

MITテクノロジーレビュー[米国版]の中国担当記者 チェン・ツァイウェイは最近、3つのことに夢中になっている。

1. オープンAI(OpenAI)に関する新しい舞台作品

私は最近、マシュー・ガスダ(Matthew Gasda)による舞台作品『ドゥーマーズ(Doomers)』を観た。オープンAI(OpenAI)で2023年に失敗に終わったクーデターを描いた作品で、劇中では架空の企業マインドメッシュ(MindMesh)として表現されている。物語はほぼ全編が会議室を舞台にしている。第1幕では、セス社長(サム・アルトマンの代役)の解任直後の幹部たちの様子を追い、第2幕では、彼の運命を決めた取締役会の交渉が再現される。この作品は、シリコンバレーのAIブームと、人工知能(AI)をめぐる世界的な道徳的パニックという時代精神を捉えようとする力強い試みだ。ただし、早口で緊張感のあるやり取りが続くため、時に言葉の渦に迷い込んでしまう。

2. テーマのあるディナーパーティと料理の実験

中華料理の奥深さは容易に分類できるものではない。そのため、選択肢の豊富な都市に住んでいても、私はしばしば自ら料理をする。かつての家の味を再現するだけでなく、これまで存在しなかった新たな「家」を創り出すためでもある。最近、私は中国風シャルキュトリーボード(前菜の盛り合わせ)を試作している。「マントウ(饅頭)」という蒸しパンをトーストしたものと、鋭くピリッとしたうま味たっぷりの発酵豆腐スプレッド「フールー(腐乳) 」を組み合わせたものだ。

3. 自分の服を縫製し、コピーすること

私は3年前に洋裁を始めたが、ここ1年間でゼロからの洋服作りを始めた。ヴィンテージ・ファッション、特に80年代のシルエットを愛する私は、まずエッツィ(Etsy)で見つけた古い型紙から始めた。しかし最近、新しいことに挑戦した。数年前に北京の古着屋で買ったお気に入りのドレスをコピーしたのだ。これは文字通り、リバース・エンジニアリングのプロセスである。服を固定し、その縫い目をなぞり、その構造を解体して再構築するのだ。時には私の脳は、限界に達した古いマック(Mac)のように感じることもある。しかし、うまくいくと、それは小さな魔法のように感じられる。それは確信を養う訓練であり、まさに私をファッションに引き付けたものだ。自分の一部のように感じられるものを身にまとう機会なのだ。

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