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知れば知るほど欲しくなる 全部入りのミニPC「Minisforum AI X1 PRO」

2025年06月17日 13時00分更新

文● 市川/ASCII 編集⚫︎ASCII

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小型PCであり、Copilot+ PCでもある

 在宅ワークや動画視聴、軽いクリエイティブ作業など、PCに求められる性能や使い勝手は人によってさまざまが共通して課題になりやすいのがPCの設置スペースです。

 最近では、「場所を取らない」「必要な処理性能がある」「周辺機器との接続がしやすい」といったニーズから、“ミニPC”という選択肢が注目を集めています。ミニPCの特徴はミニPCの省スペースを活かしながら、ディスプレーと組み合わせることで大画面環境を作れることです。

 Amazonなどでも展開されているので、よく目にする人は増えてきたと思いますが、デスクの上でも邪魔にならず、それでいてノートPCに劣らない性能と拡張性を備えたミニPCというカテゴリーの製品は、自宅でも仕事でも活躍する場面が増えています。

 その中でも注目したいのがMinisforumから登場した最新のミニPC「AI X1 PRO」です。

 このモデルの特筆すべき点は、なんといってもそのコンパクトさ。高さ約5cmと小型で横幅は20cmほど。縦置き・横置きの両方に対応しているため、ディスプレーの下にさっと収めることも可能です。机の上をすっきり保ちながら、大画面ディスプレーと組み合わせて快適な作業空間を構築できます。

 ノートPCのような一体型ではなく、好きなマウスやキーボードを自由に接続できる柔軟さも大きなポイント。USB4ポートやHDMI、そして注目の「OCuLink」端子も搭載しており、外部GPUやストレージとの接続も視野に入れた高い拡張性を備えています。ミニPCとしては非常にめずらしい仕様です。

 さらに、Windows 11をベースに「Copilot+ PC」としてAI支援機能を強化しており、マイクロソフトの最新機能をフルに活用可能。AIによる生産性向上にも期待が持てます。

  コンパクトで高性能、しかも将来的な拡張性まで考慮されたAI X1 PRO。果たしてこのモデルは、どこまで“使える”のか。詳しくレビューしていきます。

Minisforum AI X1 Proのメリット

ポイント(1) 省スペースで高性能、拡張性も抜群

 Minisforum AI X1 PROは、ミニPCというカテゴリーにおいて、ハイエンドなモデルに位置しますが、まず目を引くのがそのサイズ感。

  ティッシュ箱よりも小さく、ディスプレー下や棚の隙間など、あらゆる場所にフィットします。さらに縦置き・横置きの両対応により、デスク上という限られたスペースでもディスプレーと組み合わせることで「省スペース×大画面」という作業環境をつくれます。

 デスクトップだと部屋のスペースをとってしまうし、逆にノートPCだと画面が小さいので作業効率的にわるい、そういった悩みをもつ人にはかなりマッチするのではないでしょうか。

 性能もCPUにAMD Ryzen AI 9 HX 370、グラフィックスにRadeon 890Mを備えており、写真・動画編集、軽量なゲーム、日常業務など幅広い用途に対応可能です。また、拡張性も高く、USB4ポート、HDMI出力、2.5GbE LAN、そして高速なOCuLinkポートを備えており、外部GPUやSSDの増設など、将来的なアップグレードにも柔軟に対応できます。

ポイント(2) テレワークを最適化できる最新AI機能にも対応

 Minisforum AI X1 PROは、ミニPCのハイエンドモデルということで、最近話題となっているAI機能も利用可能です。

 そのひとつが、本体前面に備えられた「Copilotボタン」。これを押すと、WindowsのAIアシスタントが立ち上がり、ちょっとした調べ物や文章の要約、予定の整理などをサッとこなしてくれます。

 また、テレワークやビデオ会議が多い方には、「スタジオエフェクト」が役立ちます。これはカメラ映像に対して、背景の自動ぼかし、顔の自動追尾、視線補正といった処理をリアルタイムで加えてくれる機能で、何もしなくても見栄えのよい映像に仕上げてくれます。身の回りが多少散らかっていても安心です。

 さらに、会議中に流れる音声をそのまま翻訳して表示できるリアルタイム翻訳機能もあり、海外のクライアントとの打ち合わせや動画視聴でも役に立ちます。いずれもCopilot+ PC専用機能と呼ばれるものですが、これからAIはアプリも含め、どんどん進化していくので、ミニPCでこれらに準拠しているのは購入時の判断材料の1つにしてもいいかも。

ポイント(3) 2Wスピーカー&電源内蔵でスマートな使用感

 オールインワン性も注目すべき点。2Wステレオスピーカーと電源ユニットが本体に内蔵されており、外付けの周辺機器をゴチャゴチャと繋げる必要がありません。

 たとえばスピーカー。一般的なミニPCは音質面で物足りなさが残りがちで、結局USBスピーカーやBluetoothスピーカーを別途用意する人も多いのですが、AI X1 PROに備えられたスピーカーは音量・音質ともに十分で、オンライン会議やYouTube視聴、BGM再生ならこれ一台でまかなえます。

 また、地味に嬉しいのが電源ユニットの内蔵です。ミニPCは大きなACアダプターがセットになることも多く、結局デスクの下に電源レンガが転がってしまうのが常ですが、このモデルは電源まで本体の中に収まっていて、ケーブル一本つなぐだけ。見た目も配線もスッキリして、設置も移動もラクです。

とはいえ注意したいところ

ディスプレーや入力機器の予算も考慮しておきたい

 ミニPCの特性上、AI X1 PRO本体にはディスプレイやキーボード、マウスなどの入力機器は付属していません。ノートPCからの買い替えを検討している場合は、ディスプレーや周辺機器を別途用意する必要があるので、初期費用がややかさむ点には注意が必要です。

 ただし、逆に言えば自分好みの高性能ディスプレーやキーボード、マウスを自由に組み合わせられるため、作業環境をカスタマイズしたい人には大きなメリットとも言えます。

ミニPCとしては価格が高めなので、性能や用途を吟味したい

 AI X1 PROは高性能ゆえに、価格も直販で14万9580円(記事作成時)とやや高めに設定されています。予算に制約がある場合や、基本的な日常用途だけを想定しているなら、他のモデルも検討した方がいいかも。

 ただし、ミニPCのハイエンドモデルともあって間違いなくスペックは高いです。今後さらに進化していくAI機能やグラフィック性能、拡張性など、長期的に見ればコスパはなかなかよいともいえそう。

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