ユーザックシステムは4月24日、パン粉を製造するフライスターと共同で実施した受注業務の自動化に関する実証実験の結果を発表した。
実験の結果、FAXで届く注文書情報の取得から基幹システムへのデータ出力まで、93.6%以上の精度で自動化に成功したという。
フライスターは、これまで生産ラインやバックオフィス業務の効率化に取り組んできたが、受注業務では商品名の類似性や非定型処理が多く、システム化が進んでいなかった。
属人化や人為的ミスが発生するリスクもあり、実際に誤入力による誤出荷で物流コストが増加したケースもあった。こうした背景から、ユーザックシステムとともにAIとRPAを組み合わせた「受注AIエージェント」の実証実験を開始した。
実験では、FAX注文書の文字情報取得で94.9%、商品情報取得で100%、取引先情報取得で93.6%、基幹システム用レイアウト出力で100%という精度を記録。今後のツール改善や参照先拡大により、さらなる精度向上も見込んでいる。
ユーザックシステムは今後、「受注AIエージェント」の要件整理を進めるとともに、同様の受注業務を抱える企業への展開を目指すとしている。
フライスター営業部業務課の都丸寿雄氏は、「得意先ごとに異なるFAXレイアウトにも対応できた点が実現可能性を高めた」とコメント。ユーザックシステムの上野真裕氏は、「類似する商品名が多い中で、100%の読み取り精度に至った点が成果」と述べた。









