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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第277回

店頭で「1円」と大きく書かれるiPhone 16eは買いか? iPhone 15や16の価格からも考える

2025年03月16日 12時00分更新

文● 正田拓也 編集● ASCII

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 iPhone 16eが発売された。iPhone SE4として登場するとも言われていた廉価版の新iPhoneだが、これまでのiPhone SEと違ってそれほどオトクな機種ではなくなっている。実際に購入する場合、どうなのかあらためて考えた。

iPhone 16e

大きな話題のiPhone 16e。本稿でも価格を中心にいろいろ書いているが、「16eは白と黒しかないから、カラフルな16がイイ!」という選択ももちろんありだ

iPhone 16eはあまり安い機種ではなくなっている

 以前の第2世代や第3世代iPhone SEは価格が単に安価なだけなく、回線付きの一括払いで1円というような販売がされていた。しかし、iPhone 16eは通常のiPhone 16や15と比べて特別に買いやすい価格設定ではなくなっている。

 まずはアップルから購入した場合の価格は以下のとおり。通信キャリア各社はここから若干高い金額を各社独自につけている

・iPhone 16e(128GB):9万9800円
・iPhone 16(128GB):12万4800円
・iPhone 15(128GB):11万2800円

 iPhone SEも定価自体はそこまで安いわけではなく、極端に安く見えていたのは通信キャリアによる値引き施策によるところが大きかった。当時と今は値引き規制が異なり、iPhone SEは特に大きく値引きされていて、その結果、中古品も非常に安く出回っていた。

 しかし今は、元の価格からルールに沿って決められた範囲内で値引きすることしかできない。

店頭では「1円」と大書きされるが
1円でiPhone 16eが完全に手に入るわけではない

 現在お店に行くと、iPhone 16eの販売スペースに「1円」「2円」といった看板が目立っている。

 これは条件があり、MNPによる乗り換えでの新規契約が必要で、さらに4年間の分割払いで購入した場合の、前半2年間の毎月の支払額だ。2年後にiPhone 16eを返却すれば残債が免除となって、ほぼお金がかからず(24円や46円などで)利用できる。

 しかし店頭での看板を見渡してみると、iPhone 15も同様に「1円」となっていることが多い。これは元の価格が近いことや、割引額が異なることなどから、こうなっている。

 上位モデルのiPhone 16も同じ条件で購入すると、筆者の調査では月652~726円程度となっている。これに23回か24回を掛けるので、合計では2万円近い差になるが、月々で考えるとそれほど大きな額でもないとも感じられる。iPhone 16の機能に魅力を感じるなら、iPhone 16を選ぼうという人も出てくるだろう。

ではiPhone 16e、iPhone 16、iPhone 15どれを買うのがいい?

 さて、この3機種。どれを選ぶのが正解なのだろうか。

iPhone 16e

引き続き現行モデルのiPhone 15。ただ、かなり安価な場合はともかく、iPhone 15の機能(Dynamic Islandやカメラ)に魅力を感じるなら、iPhone 16という選択肢も検討に加えたい

 特に悩ましいのはiPhone 16eとiPhone 15。詳しい比較は他の記事に譲るが、最大のポイントは4月上旬にも日本語対応する「Apple Intelligence」で、それを重視するなら当然対応しているiPhone 16eだろう。Apple Intelligenceの評価は日本語対応してからとなるが、いち早く試してみたいとなるならばiPhone 16eを選ぶしかない。

iPhone 16e

間もなく日本語でも使えるようになるApple Intelligence。初期の機能はそこまで充実していないかもしれないが、今後を考えると、非対応であることの差は将来的には大きくなるかもしれない

 その一方でiPhone 15の方がディスプレー(Dynamic Islandかそうでないか)やカメラは充実している。見栄や周囲との兼ね合いでiPhoneを使うという人にとっては、カメラの数や、画面上部の切り欠きは非常に目立つポイントではあるだろう。

 そんなことは気にしないという人なら、純粋に機能と価格で選べばいいが、それが人間関係に発展しかねないというのなら注意が必要かもしれない。

 ほかにも対応バンドの違いなど細かい違いはたくさんあるが、迷うのが面倒というのなら、支払額を少し増やして、iPhone 16にするのが最適解ではないだろうか。

 ちなみに2年後の途中返却ではなく、最後まで支払う予定だったり、一括払いで購入する場合はiPhone 16eかiPhone 16を勧めたい。世代が新しいほうが最新OSの対応期間が長くなるほか(iPhone 15と16/16eではCPUの世代が2つ異なる)、Apple Intelligenceに対応したことで、のちのち買取店に売却する際の下取り額で大きな差がつく可能性があるからだ。

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