緊急開催された「Columbus DAY」AIエージェント特集をレポート
AIエージェントは“ROIが高い”! 日本マイクロソフトとパートナーが描くユースケースの現在地
2025年03月28日 15時00分更新
AIエージェントの実装ガイドラインがまもなく登場
ここまで披露されたよう、パートナー企業の取り組みは加速している一方で、ユーザー企業はまだまだ追いついていないのが現状だ。日本マイクロソフトでも、“ふわっとした”情報収集レベルの問い合わせからプロジェクトが始まることが大多数だという。
エージェント作成基盤も、「ビジネスで活用して、どれだけ価値を創出できるか」という意味では、まだまだ足りないものが多い。そこで、日本マイクロソフトがまもなく提供するのが「AIエージェントの実装ガイドライン」だ。
同ガイドラインでは、AIエージェントの基本から、技術的なコンポーネントの選び方、開発プロセスなど、実装に必要な要素が網羅される予定だ。加えて、企業のフェイズにあわせて「何に取り組んだらよいか」が分かるロードマップやユースケースなども盛り込まれる。
日本マイクロソフトのテクニカルスペシャリストである稲葉歩氏は、「企業の姿勢が『何か役に立てばよいのでとりあえずAIを使いたい』から『ビジネスへ貢献できるシーンや効果を明確にしながらAIを使わなければならない』に変わってきている状況に応えたい」と説明する。
もちろん、AIエージェント実装のためのサポートサービスも展開する。アイディア創出やPoCの支援、構築段階からは有償の「Unified Support」を提供。しかし、「マイクロソフトだけではできないことが多い」(稲葉氏)ため、パートナー企業との連携は不可欠だという。稲葉氏は、「AIエージェントは長期的に運用・監視をして育てていくもの。開発で終わらずに、ユーザー企業のビジネスと伴走できるパートナーが求められている」と強調した。
「AI Challenge Day」の第4弾は「Agent x Industry」をテーマに6月開催!
生成AI事業化支援プログラムは第2期に突入。参加企業は208社に達した。これらの企業と「Agentic World」を実現するべく、今後もAIエージェントにフォーカスした支援を加速させていく予定だ。
AIエージェントを”学ぶ”ための支援では、毎月AIエージェントの学習機会を設けるほか、サティア ナデラCEOも来日した「Microsoft AI Tour Tokyo(3月27日)」など、フラグシップとなる大型イベントも開催していく。
AIエージェントを”創る”ための支援では、ビジネスの創出を推進するイベントを月1で実施する。4月25日には、保険業界特化のAIエージェントを仮想提案してもらうピッチコンテスト「AI Agent Pitch Day for Insurance」を開催。5月は教育業界を予定するなど、さまざまな業界を対象に展開される。
アスキーも協力する生成AI開発コンテスト「AI Challenge Day」も、6月に第4弾を開催予定だ。ここまでRAGをあつかってきたが、今回のテーマは「Agent x Industry」。お題を担当する日本マイクロソフトの花ヶ崎伸祐氏は、作られたAIエージェントを評価する仕組みを準備中だ。












