MSI「MAG X870 TOMAHAWK WIFI」レビュー
Ryzen 7 9800X3Dで高性能ゲーミングPCを組みたいならX870マザーボードは耐久性能と程よい価格で選べば間違いなし
CINEBENCH R23のスコアはMulti Coreが22,793pts、Single Coreが2056ptsだった。8コア16スレッドCPUなのでMulti Coreのスコアは妥当。Single Coreは2000ポイントを超えている。
PCMark10はOverallで10,075ポイント。Essentialsが12,430、Productivityが12,967、Digital Content Creationが17,218ポイントとどれも10,000ポイントを上回っている。
3DMarkは項目が多いのでグラフでご覧いただこう。
まあ、GeForce RTX 4070カードを用いているので飛び抜けて高いスコアということはない。レイトレーシングはやや重荷でDLSSやDLSS-FGなどを利用して負荷を下げればなんとかといった感じだ。DirectX 12での4K、重めのゲームもややきびしいがここもDLSS-FGを使えばある程度フレームレートを稼げるだろう。DirectX 11なら4Kもそこそこいけそうだ。メインとしてはWQHDやフルHDでのプレイが想定される。
続いてゲームベンチマークを見てみよう。まずはレイトレーシングの例としてサイバーパンク2077を試した。グラフのとおり、レイトレーシング:ウルトラを適用すると4Kは少々だが60fpsを割り込む。そこでこの設定のままDLSS-FGをONにすると78.59fpsというカクつくことないフレームレートが得られた。DLSS-FGが嫌というならWQHDで86.5fpsが設定の参考になるだろう。
次にそこそこ重いファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク。グラフのとおり最高負荷の4K、最高品質でも快適評価、64.14fpsを記録している。
最後に軽量なeスポーツタイトルのエーペックスレジェンズ。画質設定は可能なものすべて最大に引き上げて計測している。グラフは平均fpsに加え、1% LowとP95も加えている。グラフで淡い青、濃い青のゾーンが実際のフレームレートの変動範囲、白文字が平均fpsになる。4Kについては平均166.8fpsだが1% Lowは136.3fps。まあ、144Hzパネルか120fpsパネルが最適だろう。WQHDは1% Lowでも200fpsを超える。フルHDになると1% Lowで235.5fpsなので、およそ240Hzパネルでちょうどよいあたりになるだろう。もちろんeスポーツタイトルは画質よりもフレームレート優先……とはいえできるだけ高画質で楽しみたい方は参考にしてほしい。
X3Dで組むのに最適な1枚。安心のゲーミングスペックかつ組み立てやすさも◎
ここまでMAG X870 TOMAHAWK WIFIを見てきたが、まずゲーミングスペックという点では余裕のあるCPU電源回路を備えている。ただし、メインターゲットはメインストリームゲーマー。MAG X870 TOMAHAWK WIFIは選択式の拡張性をAMD X870(Eではない)で実現しており、実売5万円前後という価格も現在のゲーミングメインストリームでは妥当なゾーンで実現している。もしハイエンドゲーマーやクリエイターの方がMAG X870 TOMAHAWK WIFIを選ぶなら、あらかじめ拡張プランを思い描いておいたほうがよい。
もうひとつ推したいのは、はじめてのゲーミングPCを組もうという方だ。ゲーミングスペックでありながら組み立てやすい。たとえばMAG X870 TOMAHAWK WIFIよりも下のクラスになると組み立てをサポートしてくれる「EZ」機能も削られてくる。はじめての自作PCを無事「成功体験」としたいなら、MAG X870 TOMAHAWK WIFIを狙ってみてほしい。
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