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iStorage NSファイルサーバー+Wasabiクラウドストレージの「ハイブリッドNAS」販売開始

NEC、オンプレミスNASの「容量不足」「BCP」課題を手軽に解消するクラウドソリューション

2024年11月15日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 NECは2024年11月14日、同社のファイルサーバー専用ストレージ「iStorage NS」シリーズに、Wasabi Technologies社のクラウドストレージ「Wasabi Hot Cloud Storage」を組み合わせて構成したソリューション「ハイブリッドNAS for Wasabi Hot Cloud Storage」の販売を開始した。最小構成価格(税抜)は98万円から。

 オンプレミス設置のファイルサーバーとクラウドストレージの間で同期を自動実行することにより、手間をかけずシンプルなかたちで「オンプレミスのファイルサーバー容量を効率化する(仮想的に増加させる)」「BCP対策を行う」ことができる。

「ハイブリッドNAS for Wasabi Hot Cloud Storage」の概要

 同ソリューションは、NECのスリムタワー型ファイルサーバー「iStorage NS100Tm」に、Wasabi Hot Cloud Storageのライセンスをセットにして提供するもの。iStorageには、Wasabiクラウドと連携するソフトウェア「Wasabi Cloud NAS」のインストーラーも添付されている。

 Wasabi Cloud NASは、オンプレミスのファイルサーバーに格納されたファイルをクラウドストレージにコピーするとともに、ファイルごとの休眠期間やドライブの残容量などの条件に基づいて、オンプレミス側に属性情報(いわゆるショートカット)だけを残してファイル容量を縮小させる(スタブ化する)。そのファイルへのアクセスがあった場合には、クラウドからファイルの実体をダウンロードする。

 こうした仕組みにより、オンプレミスのファイルサーバーのドライブ容量を増設することなく、内蔵ドライブ容量以上のファイル保管を可能にする。

保管ファイルすべてをクラウドに同期(コピー)したうえで、利用頻度の低いファイルはオンプレミスに属性情報のみを残してドライブ容量を削減する

同ソリューションにおける動作の概要

 また、災害などによってオンプレミスのファイルサーバーが故障した場合でも、すべてのファイルがクラウドにコピーされているため、BCP対策になる。NECでは、代替機を導入することにより、数分程度でデータの再読込が可能になるとしている。

BCP対策にも活用できる

 ハイブリッドNAS for Wasabi Hot Cloud Storageの希望小売価格(税抜)は、iStorage NS100Tm本体(Wasabi Cloud NASインストーラー付き)が80万円、同ソリューション専用のWasabi基本ライセンス(容量10TB、6カ月間の期間ライセンス+保守サービス)が18万円から。基本ライセンスはほかに1年間~7年間のものをラインアップしているほか、容量追加ライセンスも10TB単位で用意している。11月14日から受注を開始しており、出荷開始は11月28日から。

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