現在インターネット接続に使われている
ネットワークアダプタを得るには?
インターネット接続に利用されているネットワークアダプタには、以下の条件が成立する。
接続プロファイルの「IPv6Connectivity」と「IPv4Connectivity」のどちらかが“Internet”
アダプタのVirtualがfalse(-Physicalオプションで指定可能)
アダプタのStatusが"Up"
まず、接続プロファイルのプロパティから、対応するIfIndexを得る。IfIndexは、インターフェースインデックスともいい、Windowsでネットワークアダプタを特定するものの1つ。具体的には、
$InetIfIdx=(Get-NetConnectionProfile | ? {$_.IPv4Connectivity -eq "Internet" -or $_.IPv6Connectivity -eq "Internet").InterfaceIndex
とすると、インターネット接続が可能なネットワークに接続しているネットワークアダプタのIfIdx(配列)が得られる。
「アダプタのVirtualがfalse」とは、アダプタが仮想デバイスではなく、物理デバイスであることを示す。これは、「Get-NetAdapter -Physical」で取り出すことが可能。「アダプタのStatusが"Up"」という条件を課すと、
$myNet=Get-NetAdapter -Physical | ? status -eq "Up" | ? $_.ifIndex -in $InetIfIdx}
となる。ここで、$myNetに記録されているネットワークアダプタが1つしかなければ、それが現在インターネット接続に使われているメインのネットワークアダプタとなる。候補となるネットワークアダプタの数は、
$myNet.Count
で調べることができる。これが2以上であれば、さらに絞り込む必要がある。
複数のネットワークアダプタが残ったとき、いくつかの可能性がある。1つは複数の「イーサネット」ネットワークアダプタが接続されいる場合、もう1つは、PCに携帯電話ネットワーク接続機能があり、すでにネットワークに接続している場合である。この場合には、Wi-Fiがメインになっている可能性もある。
さらに絞り込むには、WCMの優先順位を使う。「イーサネット」があれば、それを選択、なければ「無線LAN」、さらになければ「携帯電話」と絞り込んでいく。ただし、それぞれのネットワークアダプタが複数存在する可能性を考慮する必要がある。
WCMでは同種のMediaTypeの場合、高速なものが選択されるという。このため、100MbpsのFastイーサネットよりもギガビットイーサネットが優先される。この速度はLinkSpeedプロパティとして表示されるが、こちらは人間が読みやすいようにSI接頭辞を使ったbps表示で比較が面倒だが、Speedプロパティには、bps単位のリンク速度(あくまでも仕様上の速度)が入っているので、これでソートする。
$myNet = $myNet | ? MediaType -eq "802.3" | sort speed -Descending
これでも複数のイーサネットアダプタが残る場合、先頭のものを選択すると、少なくとも2つ目以降よりもspeedプロパティが大きい、または同じものになる。ただ、同種のイーサネットアダプタが複数インターネット接続する状況は、よほど特殊な環境でもない限り考えられないため、実用上、ここまで追求すればいいだろう。
最後に、if文を使ったスクリプトを示す。このままコマンドラインとして実行することも、スクリプトや関数の一部にすることも可能である。
$InetIfIdx=(Get-NetConnectionProfile | ? IPv6Connectivity -eq
Internet).InterfaceIndex ;
$tempMyNet=Get-NetAdapter -Physical | where-object {$_.status -eq "Up"
-and $_.ifIndex -in $InetIfIdx} ;
$mynet = $tempMyNet
if ($tempMyNet.Count -gt 1 ){
$mynet = $tempMyNet | ? MediaType -eq "802.3" | sort-object speed
-Descending ;
if($mynet.count -gt 1) {
$mynet = $mynet[0];
} elseif ($mynet -eq 0) {
$mynet = $tempMyNet[0]
}
} $mynet
一般的なネットワーク接続であれば、これでネットワークアダプタを1つに絞り込めるはずだ。メインとなるネットワークアダプタが分かれば、そのインターフェース・インデックスを使うことで、IPアドレスの取得やさまざまなコマンドで最初から対象を絞り込むことが可能になる。
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