最新の仕様に便利なツールレス設計を掛け合わせた自信作
MSIが「AMD X870E/X870」搭載のゲーミング向けマザーボード4機種を国内市場向けに発表
「AMD X870E」「AMD X870」搭載のゲーミング向け
エムエスアイコンピュータージャパンは9月26日、AMD製のデスクトップ向けCPUに対応するチップセット「AMD X870E」と「AMD X870」を搭載するゲーミング向けのマザーボード4製品、「MEG X870E GODLIKE」「MPG X870E CARBON WIFI」 「MAG X870 TOMAHAWK WIFI」「PRO X870-P WIFI」を国内市場向けに発表した。
PCIe Gen 5.0帯域幅の追加に加えて、簡単な組み立てを可能にするDIY向けの機能を充実させるなど、前モデルからのブラッシュアップを図っている。それぞれの特徴を解説する。
MSIのマザーボードに関する技術をすべて詰め込んだ最上位モデル
MEG X870E GODLIKE
最上位モデルとなる「MEG X870E GODLIKE」は、マザーボード上に3.99インチのLCDを搭載。「Dynamic Dashboard III」としてハード的に状態を監視し、トラブルシューティング、BIOSアップデート状況の確認、時刻の表示、カスタマイズといった作業を行なうことができる。
内蔵M.2スロット×5に加えて、「M.2 XPANDER-Z SLIDER GEN5」カードも搭載。PCケースを開けることなくM.2 SSDの交換や取り付けを可能にするシステムで、システムのアップグレードや置き換えを簡略化できる。
「27フェーズ(24+2+1)Duet Rail Power System」による充実した電源供給システムも特徴。「現在入手可能な最も強力なAMDプロセッサーでもオーバークロックに対応できるだけでなく、次世代のプロセッサーにも容易に対応できる」としている。
ネットワーク性能面では、10G/5Gbps LANと、フル機能のWi-Fi 7(320MHz)を搭載。有線でも無線でも、2024年現時点では最も高速な通信を可能にするとうたう。インターフェースとしてはUSB Type-Aを8基、USB Type-Cを7基、最大で60Wの電力供給が可能なフロントパネルUSB Type-Cヘッダーを2基搭載。リモートワークなどの普及により増えがちな多数のUSB接続に対応できるようにした。
また波打ったような独特の形状を持つ「ウェーブフィン・ヒートシンク」とヒートパイプを持ち、排熱性能も高めている。
クールな黒基調とRGBライティング
MPG X870E CARBON WIFI
「MPG X870E CARBON WIFI」は、黒を基調とした外観と洗練されたRGBライティング機能が魅力のモデル。110Aスマートパワーステージをふくむ「21フェーズ(18+2+1)Duet Rail Power System」を搭載し、AMD Ryzenシリーズの高性能なプロセッサーに対応できるとする。ヒートパイプ付きの拡張ヒートシンクを搭載し、発熱を低減する設計も盛り込んだ。
背面には、USB Type-A端子を9基、USB Type-C端子を4基搭載。マザーボードには27W給電に対応したフロントUSB Type-Cヘッダーも備える。通信機能としては5G/2.5Gbps LAN、Wi-Fi 7をサポートする。
MSIの伝統を受け継ぐ自信作
MAG X870 TOMAHAWK WIFI
「MAG X870 TOMAHAWK WIFI」は、同社が「最も象徴的な製品の1つ」とうたうモデル。これまでのTOMAHAWK WIFIの伝統を引き継ぎながら、最新の仕様に対応させた自信作だ。
仕様としては80Aスマートパワーステージと高効率ヒートシンクで構成される「17フェーズ(14+2+1)Duet Rail Power System」を搭載。「高性能AMD Ryzenプロセッサーでも、長時間のゲーミングプレイでも、最高のパフォーマンスを発揮」できるとする。
Wi-Fi 7をフルサポートし、5Gbps LANを搭載するほか、背面にUSB Type-A端子を9基、USB Type-C端子を3基搭載。27W給電に対応するフロントUSB Type-Cヘッダーを備え、周辺機器やデバイスの充電に対応する。
シルバー基調のデザインがポイント!
PRO X870-P WIFI
「PRO X870-P WIFI」は、シルバーを基調としたデザインを採用し、「17フェーズ(14+2+1) Duet Rail Power System」を搭載するモデル。
他のMSI 800シリーズマザーボードと同じく、脱着が容易なM.2 SSDスロット、Lightning Gen 5.0 PCIeスロット、M.2ヒートシンクなどを搭載し、Wi-Fi 7と5Gbps LANをフルサポート。インターフェースとしては、USB Type-A端子を9基、USB Type-C端子を2基搭載する。
豊富なツールレス設計で、自作PC初心者にもおすすめ
またMSI 800シリーズマザーボードは、「EZ DIY」と呼称されるツールレスの組み立て設計や、ワンタッチでのブースト機能などをふんだんに盛り込んでいることも特徴。
M.2 SSD、ビデオカード、ヒートシンクなどがツールを使わずに装着できるほか。I/Oシールドがプリインストールするといった機構を盛り込むことで、PCの組み立てを容易にしている。M.2 SSD、ビデオカード、ヒートシンクの取り付けは内覧会で実際に試させてもらったが、いずれもメタル製の専用アタッチメントが精巧に噛み合うようにしてパーツを装着でき、感触も優れたものだった。
MSI 800シリーズマザーボードについて同社は「プロビルダーであろうと、初めてのPC組み立てであろうと、私たちは皆さんの組み立てがより簡単で楽しいものになるよう注力」しているとコメントしている。
同社の説明によれば、AMDはRyzen 9000で採用しているAM5ソケットのサポートを2027年まで継続するとしており、MSI 800シリーズマザーボードは今後数年に渡って使用できることが確定している強みを持つ。BIOSのアップデートで将来発売されるAMDプロセッサーにも対応できるため、マザーボードの購入を検討しているなら、いいタイミングのひとつになるかもしれない。
なお、現時点で国内向けの価格と発売日は明かされていない。