Androidスマホの新決定版!Pixel 9シリーズ発表 さらに進化したAIを搭載する最新モデル 第14回
【現地取材】AIこそPixelの華、Geminiこそグーグルの軸。目指すはスマホの劇的な変化(西田宗千佳)
2024年08月19日 13時20分更新
グーグルが「Pixel 9シリーズ」を中心とした自社デバイスを発表する「Made by Google」イベント取材のため、米マウンテンビューにあるグーグル本社を訪問した。
一般的にメーカーは、「発表まで製品を隠す」もの。リーク情報はあまり好ましいものではない。だがグーグルは、Pixelに関して発表のずいぶん前からデザインを「チラ見せ」するようになっている。特に今回はそうだ。
バズが重要な時代となり、製品の情報が拡散することは販売戦略上重要な要素に変わっている。それを考えると、こうした流れも理解できるものだ。
ただ、グーグルが「デザインを先に見せてもいい」と判断したのは、単にバズ重視だからではないようにも思う。
彼らが考える「スマートフォンの劇的な変化」が、ハードのスペックではなく「サービスやAIとの連携」で生まれるようになっているからではないだろうか。
実際、今回発表会では「AIとソフト」の力がアピールされた。それは確かにパラダイムシフトを予感させるものだったが、同時に視界の不透明さを感じさせる部分もあった。
AIでスマホのパラダイムシフトを
グーグルでPlatforms & Devicesチームを統括するシニア・バイスプレジデントのリック・オステルロー氏は、現在のAndroidに起きている変化を「大きなパラダイムシフトの只中」と説明する。
パラダイムシフトの中心にあるのは、もちろんAIだ。
グーグルは現在、同社のAIであるGeminiを軸に、Androidを再構築する過程にある。それはPixelシリーズ向けだけの話ではない。あらゆるAndroidデバイス向けに計画は進行中で、今回Pixel向けとして公開されたGeminiを使う新機能は、基本的に過去のPixelにも、他のAndroidスマホにも提供される。
全ての機能ではないが、クラウドでの処理が中心となるもの(例えば、後述する「Gemini Live」など)については、iOS版アプリにも展開されるという。Geminiはグーグルのコアサービスであり、できるだけ幅広く提供する考え方なのだが、Androidについてはさらに統合を進める。
その中でも、プロセッサーを含むハードウエアからソフトウエア、サービスまで、グーグルとしてのパッケージを示す存在がPixel、ということになるのだろう。
この連載の記事
-
第26回
AV
Gemini対応も万全! 外部音取り込み、ノイキャンもハイレベル! Google Pixel Buds Pro 2【速報レビュー】 -
第25回
ウェアラブル
45mmが好感触! スマートウォッチとして洗練された「Google Pixel Watch 3」レビュー -
第24回
スマホ
折りたたみPixelのサイズや外観、持ち心地をチェック! Galaxyとも比較!【Pixel 9 Pro Foldレビュー】 -
第23回
スマホ
Pixel 9 Proは料理写真はやや暗め!? 中華料理を撮影【Pixel 9レビュー】 -
第22回
スマホ
観光にも超便利! Pixel 9 Proの30倍超解像ズームは価値有り!【Pixel 9レビュー】 -
第21回
スマホ
Pixel 9 ProでのAntutu 10は130万点台! ハイエンド機としてはギリギリのライン!?【Pixel 9ミニレビュー】 -
第20回
スマホ
Pixel 9は手触りが◎で、さらに指紋が目立ちにくいのも超うれしい!【Pixel 9ミニレビュー】 -
第19回
スマホ
Pixel 9のカメラ部出っ張りを実測! Pixel 8の0.4mmプラスでiPhone 15 Proの0.3mmマイナス【Pixel 9ミニレビュー】 -
第18回
スマホ
やった! Pixel 9の指紋センサーは超音波式でグッド!【Pixel 9ミニレビュー】 -
第17回
スマホ
【レビュー】Google Pixel 9シリーズを皮切りに「Gemini」が一気に浸透する予感 -
第16回
スマホ
Pixel 9 Proは高性能カメラ&手頃サイズで人気はまず確実!?【Pixelの秘密】 - この連載の一覧へ