OpenAIは7月26日、AIを活用した新しい検索機能「SearchGPT」のプロトタイプを発表した。
AIとWeb検索を組み合わせて回答
SearchGPTは、OpenAIの強力なAIモデルとウェブ上の最新情報を組み合わせることで、ユーザーのクエリに対して迅速かつ正確な回答を生成する、いわゆるRAG(Retrieval-Augmented Generation)と呼ばれる手法を採用している。
ChatGPTのような会話型インターフェースを採用しているため、ユーザーは自然な言葉で質問を投げかけ、まるで人間と対話するかのように会話を続けることができる。
システムは文脈を理解するため、前の質問を踏まえたフォローアップ質問にも柔軟に対応する。
また、単なるテキスト情報だけでなく、画像や動画も含めた視覚的な結果も表示できるため、より豊かな文脈で情報を理解することが可能になる。
出版社によるオプトアウトも可能
SearchGPTに関してOpenAIは、出版社やコンテンツクリエイターとの連携を重視していると強調している。
システムは検索結果において出版社のコンテンツを明確に引用し、リンクを提供することで、ユーザーが信頼できる情報源にアクセスしやすくなるよう設計されている。
さらに、出版社向けに、SearchGPTでの自社コンテンツの表示方法を管理する機能が提供される。これにより、出版社は自社のコンテンツがどのように表示されるかをより細かくコントロールできるようになる。
生成AIモデルのトレーニングデータからのオプトアウトとは別に、SearchGPTの検索結果からオプトアウトする機能も提供している。これは、出版社がSearchGPTシステムへの参加を柔軟に選択できることを意味する。
OpenAIは、この連携について「出版社のサイトやエクスペリエンスをユーザーに発見してもらう機会を増やし、検索における選択肢を拡大することを期待している」と述べている。しかし、現時点では、具体的な実装方法や潜在的な課題への対応策については詳細が公開されていない。
現在、SearchGPTは限定的なユーザーグループを対象としたプロトタイプ段階にある。今後、ユーザーと出版社からのフィードバックを積極的に収集し、システムの改善に活用する予定だ。
最終的には、SearchGPTで得られた知見や機能をChatGPTに統合することが目標とされており、AIを活用した情報検索の新たな標準が確立されることが期待される。