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Copilotユーザーの懸念点は「生成内容の品質や正確さ」だけではない

Copilot for M365、企業での活用定着をはばむ課題は? ギブリー調査

2024年07月09日 16時45分更新

文● ASCII

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 Microsoft 365に生成AI機能を組み込んだ「Copilot for Microsoft 365(M365)」。このサービスの国内ユーザーを対象とした調査で、社内での活用促進や定着化をはばむ要因が明らかになった。

 まず、Copilot for M365のアプリ別利用状況を見ると、会議の議事録・要約生成を主目的とする「Teams」での利用がおよそ半数(49.7%)を占めた。さらに、業務資料の作成支援を目的とした「PowerPoint」(48.3%)と「Excel」(46.9%)での利用も半数近くに迫る。「Word」や「Copilot」自体も4割以上が利用していることから、特定の業務やアプリだけでなく、広く業務全体でCopilotを活用し、生産性向上を図っている企業が多いと推測される。

 なお、今後のCopilot機能高度化/拡充に期待するアプリは「PowerPoint」(80%)が1位で、以下「Excel」(70.3%)、「Teams」(57.9%)が続く。

現状よく利用するCopilot for M365のアプリと、今後に期待するアプリ

 一方、Copilot for M365を利用する上での懸念点としては、半数以上(51.3%)が「生成コンテンツの品質や正確性」と回答した。生成AIが誤った内容を回答してしまう、いわゆる“ハルシネーション”に対する懸念は強い。

 注目すべきは、ハルシネーション以外にも強い懸念点があったことだ。同調査では48%以上が「活用ユースケース不足」「社内のAI活用スキル・リテラシー不足」のそれぞれを課題と捉えており、Copilotに対する期待や関心が高い反面、先行事例やナレッジの共有が不足している現状がうかがえる。

Copilot for M365利用に際しての懸念

 実際に「Copilotの活用促進に必要な支援」については、63.2%が「業務現場での具体的な活用シナリオ」、55.3%が「AIスキル・リテラシー向上のための社内教育・トレーニング」を求めていることが分かった。

Copilot for M365活用に必要な支援

 なお本調査は、生成AI活用やDXの支援サービスを展開するギブリーが、2024年4月に開催したCopilot for M365のセミナーに参加した244名を対象に実施したもの。

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