Googleマップの「タイムライン」機能で、過去のデータの消失や異常値が表示されるといった不具合が起きたと一部ユーザーがネット上で報告している件(関連記事:Googleマップ「タイムライン」移行でデータ消失? 不具合報告相次ぐ)について、グーグルが編集部の取材に回答した。
グーグルは問題を確認できなかったと回答
本件はGoogleマップのタイムライン機能を新バージョンへ移行する際、グーグル側の案内に従って移行作業を実施したものの、不具合が生じたというもの。SNS(X)やグーグルのコミュニティーで報告されている主な症状は以下のとおり。
●過去のタイムラインデータの消失
・移行作業時にスマホへのタイムラインデータのダウンロードが実行されず、そのまま過去のデータが閲覧できなくなった
・移行作業をする前に記録したデータが削除され、移行作業後に記録した分しか表示されない
・移行作業の実施から数日後、突然、過去のタイムラインデータが削除されてしまった(自動削除の設定はオフになっている)
●一部データの欠損や異常な値の表示
・訪れた施設の名前が消えている
・移動手段の種類が消え、「移動」という項目に置き換わっている
・移動距離が明らかに異常な値となっている
個人の発信のため真偽の程は不明だが、不具合に遭遇した後、グーグルへフィードバック(不具合報告)をしたと主張するユーザーもいる。
一連の不具合について編集部は6月19日、グーグルに対して状況を確認。約2週間後に以下の回答があった。
●グーグル担当者の回答
一部のユーザーで問題が発生しているとのことで、調査をいたしました。ユーザーからのフィードバックを継続的に監視しておりますが、タイムラインデータを端末に保存する際に発生するという特定の問題は確認できませんでした。
注意事項として、一度タイムラインデータの移行を完了すると、各端末にその端末の位置に基づいた独自のタイムラインが作成され、複数の端末間で同期されません。
タイムラインデータの移行前および移行中には設定をよく確認し、問題が発生する場合は安定したWi-Fiまたは携帯電話の電波があることを改めて確認することをお勧めします。
上記の通り、グーグルとしてはユーザーから報告された不具合の存在は確認できなかったとのこと。あわせて、データ移行時の通信環境を整えるよう勧めていることから、一連の不具合はグーグル側の問題ではなく、ユーザーの環境に起因するものと考えているようだ。
これからタイムラインを新バージョンへ移行するユーザーは、作業時に安定した通信環境を確保するよう意識した方がよいだろう。また、未知の不具合に遭遇する可能性を下げるため、移行期限ギリギリまで待ってから作業を始めるのも選択肢の1つだ。