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カスペルスキー製ソフト、米国で販売禁止に

2024年06月21日 15時00分更新

文● @sumire_kon

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カスペルスキーのロゴ

 米国商務省の産業安全保障局は6月20日(現地時間)、ロシアのセキュリティー企業カスペルスキー製のソフトについて、米国および米国民への販売やアップデートの提供を禁止することを発表した。

ロシア政府のサイバー攻撃に利用されるおそれ

 米国商務省は販売禁止に至った理由について、ロシア政府がサイバー攻撃の手段としてカスペルスキー製品を利用する可能性を挙げ、長期にわたる調査の結果、米国での同社の事業が国家安全保障上のリスクをもたらし、全面禁止以外の緩和策では対処できないことが判明したと説明している。

 すでにカスペルスキー製品を利用中のユーザーには2024年9月29日(米国東部夏時間)まで、同社によるアップデート等の提供が認められている。同日以降も当該製品の使用による罰則はないが、アップデート終了でセキュリティーリスクが高まることから、実質的に使用継続は難しい。

 同省はユーザーに対し、アップデート提供が終了する前に代替製品への移行を推奨している。

カスペルスキー側は法的措置の構え

 カスペルスキー側も6月21日、本件についてコメントを発表。

 同社が米国の国家安全保障を脅かす活動には関与していないどころか、むしろ米国とその同盟国に対して貢献してきたとした上で、同社が取り組んできた業界最高水準の透明性対策を商務省側が無視していると反論。現在の事業と関係を維持するために、法的に利用可能なすべての選択肢を追求するとしている。

 カスペルスキーは1997年創業のセキュリティー関連企業。ロシア・モスクワを本拠としつつ、米国、英国、フランス、日本、中国など多くの国に進出している。

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