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家族死亡時のスマホ解約方法 各キャリアの手続きまとめ【2024年版】

2024年05月17日 09時30分更新

文● @sumire_kon

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 子どもからお年寄りまで1人1台が当たり前となったスマートフォンや携帯電話だが、契約者が亡くなった場合、解約するには通常とは異なる手続きが必要だ。

 この記事では国内の主要キャリアを中心に、契約者の死亡に伴う解約手続きの概要をご紹介する。終活の準備をしている方や、家族を見送る立場にある方の参考となれば幸いだ。

※ この記事は2024年5月現在の情報を基に執筆しています。最新の手続き方法については各キャリアのウェブサイトや問い合わせ窓口へご確認ください。

基本は「解約」か「承継」を選択する

 キャリアによって扱いは異なるが、一般に契約者が亡くなった際は、その回線を「解約」または「承継」することになる。解約は文字通り回線自体を解約して使えなくすること。対して承継は、回線の名義を家族に変更して維持するものだ。

 どちらを選ぶかは状況次第だが、この記事では見送る側がすでに自分のスマホを持っていることが多い現状を踏まえ、解約の手続きに焦点を当てて説明していく。

大手4キャリアの場合

ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルのロゴ

●NTTドコモ

手続きをする人:指定なし
手続方法:ドコモショップ/d garden店頭
用意するもの
・死亡の事実が確認できるもの(葬儀の案内状、香典返しのお礼状、住民票除票、除籍がわかる戸籍謄本全部事項証明書、除籍がわかる戸籍抄本個人事項証明書など)
・ドコモUIMカード/eSIMカード(盗難や紛失時を除く)
・来店者の本人確認書類

 NTTドコモでは、ドコモショップまたは「d garden」の店頭で手続きをする仕組みだ。用意する書類も公的な書類にくわえ、葬儀の案内状や香典返しなど民間の書面にも対応している。とはいえ、家族が手続きをするなら、戸籍謄本など故人との関係性を証明できる公的書類を用意した方がスムーズだろう。

 ドコモUIMカード(いわゆる物理SIMカード)/eSIMカードが盗難、紛失により見つからないときは、その旨を申し出ればSIMカードなしでも手続きを進められる。

 しいて難点を挙げるなら、ドコモショップかd garden店頭での手続きが原則となることだ。近所にドコモショップやd gardenがないユーザーは、葬儀後の忙しい状況下で、遠くのショップへ足を運ばなければならない(離島なども同条件)。

●au(KDDI/沖縄セルラー)

手続きをする人:亡くなった契約者の家族
手続方法:解約手続き:auショップ/au Styleまたはトヨタ au取扱店の店頭
用意するもの
・死亡が確認できる書類の原本またはコピー……戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)、除籍謄本(除籍全部事項証明書)、住民票(除票)、会葬礼状、香典返しなど
・現在ご利用中の携帯電話端末(ICカード含む)
・代理人(手続きする家族)の本人確認書類
・亡くなった契約者との関係性を証明できる書類

 auの死亡解約手続きは、故人の家族が対応する仕組みとなっている。そのため、契約者の死亡を確認できる書類にくわえ、手続きをする人と故人の関係性を示す書類も必要だ。戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)など、契約者が故人であることと、故人と手続き者が家族であることを同時に証明できる公的な書類を用意しておくとよいだろう。

 店頭での対応が基本となる点はドコモと変わらない。

 余談になるが、この記事の執筆にあたり、もっとも情報収集に苦労したのがauだ。ほかのキャリアのサイトではほぼ1ヵ所に情報が集約されている一方、筆者が見た限り、auにはそういったページは存在せず、「よくある質問」の回答をいくつか組み合わせて、やっと手続きの全容が掴めるような状況だった。今後の改善に期待したい。

●ソフトバンク

手続きをする人:亡くなった契約者の法定相続人
手続方法:解約手続き:ソフトバンクショップ店頭
用意するもの
・死亡が確認できる書類……会葬案内状、除籍が分かる戸籍謄本、住民票(除票)、医師の死亡診断書、埋葬許可証など
・契約中のUSIMカード(紛失時は要申告)
・手続をする人(法定相続人)の本人確認書類

 ソフトバンクもキャリアショップ店頭での手続きとなる点は、ドコモやauと共通だ。

 手続きできるのは法定相続人とされているが、これは故人の配偶者や親、兄弟、子どもなどが該当するため、基本的には家族が手続きをするものと考えて差し支えない。

 故人と法定相続人の関係性を示す書類は不要だが、結婚などで両者の名字が異なる場合、関係性を示す書類(両者が記載された戸籍謄本など)が必要となることもある。

●楽天モバイル(MNO)

手続きをする人:故人の2親等以内の代理人
手続方法:郵送
用意するもの
・楽天モバイル通信サービス ご契約者様逝去時 代理人提出用 解約申込書
・契約者が逝去したことを確認できる書類のコピー……戸籍全部事項証明書、除籍謄本、住民票(除票)など
・代理人と故人の関係がわかる書類……戸籍全部事項証明書または除籍謄本
・代理人の本人確認書類のコピー

 楽天モバイル(MNO)の場合、すべて郵送での手続きとなる。手順もシンプルで、ウェブサイトから「楽天モバイル通信サービス ご契約者様逝去時 代理人提出用 解約申込書」をダウンロードして印刷、記入したら、ほかの必要書類と一緒に同社へ郵送するだけだ。

 手続き可能な代理人は故人の2親等以内の人物で、故人の親、兄弟、配偶者、子ども、孫などが該当する。2親等以内の条件を満たせない場合は、弁護士を代理人として立てれば手続きが可能だ。

 解約までの所要時間は最大2週間程度。手続きが完了すると、代理人にSMS等で通知される。

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