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ソニー、重低音重視のオーディオ新シリーズ「ULT」立ち上げ、第1弾ヘッドホンは「ULT WEAR」

2024年04月16日 10時05分更新

文● ASCII

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 ソニーは4月16日、新ヘッドホン「ULT WEAR」(WH-ULT900N)を発表した。重低音に特化した新たなシリーズ“ULT POWER SOUNDシリーズ”の最初の製品。発売は4月26日を予定。価格はオープンプライス、店頭での販売価格は3万3000円前後。本体に「ULT」(あると)ボタンを装備し、「ワンプッシュで非日常的な重低音サウンドを楽しめる」とする。

 重低音を重視したオーディオ製品としてソニーは、これまで“EXTRA BASEシリーズ”を展開してきたが、これについては終息し、ULT POWER SOUNDシリーズに引き継ぐ。また、価格的に見ると、ULT WEARはEXTRA BASEシリーズの「WH-XB910N」に相当するクラスだが、その後継ではないという。新ブランドの新モデルとして、圧倒的な重低音体験、高性能なノイキャンと通話性能、高音質、スタイリッシュなデザイン、使い勝手の良さなどを特徴としてアピールしている。

 ドライバーはULT専用設計の40mmドライバーを採用。ハイコンプライアンス化によって、“ソニー史上最高の重低音体感”に加え、自然で広い音場感の再現もできるとする。サウンドモードはオフを含めて3段階あり、ULT1は深い低域とクリアなボーカルの両立、ULT2はさらにパワー感を強調してグルーブ感を演出できるという。

 実機を短時間体験できたが、ULT1でも一般的なヘッドホンにはない低域の迫力に驚かされるが、さらにULT2になると低域に満ち満ちたクラブのフロアーに立っているような音にクラクラする。なお、有線接続時はULTボタンの操作が無効になるが、サウンドモードは自動的にULT1が選ばれるという。デフォルトはULT1とのこと。

 WH-1000XM4も搭載する「統合プロセッサーV1」を搭載し、4つのマイクを最適制御するデュアルノイズセンサーテクノロジーを採用。マイクはフィードフォワード(FF)/フィードバック(FB)用にそれぞれに2基ずつ合計4基を搭載する。

 通話性能の面では、新規設計の風ノイズ低減構造を採用。また、ハウジングの外側に向けたFFマイク、通話専用マイク、口元が一直線に連なるように配置することで声だけをクリアに取得できるようにしている。DSEEやLDACなど、ソニー製ヘッドホンにおなじみの技術も用いられているが、ハイレゾ再生には対応しないので、高音質化機能は圧縮音源をCD相当の音質に高めるDSEE、LDACも5Hz~20kHzまでの帯域の伝送となる。360 Reality Audioの認定モデルで、対応スマホであればヘッドトラッキング機能(360RAヘッドトラッキング、Androidヘッドトラッキング)を楽しめる。

 Bluetooth 5.2対応で、SBC、AAC、LDACのコーデックが利用できる。

 カラーはブラック、緑味のあるフォレストグレー、グレーがかかったオフホワイトの3色展開。立体縫製による滑らかなクッション、耳まわりの空間を広くしてあたりを減らすといった工夫も盛り込んでいる。機能面は、WH-XB910Nと概ね同じでマルチポイント接続、Fast Pair/Swift Pair、アダプティブサウンドコントロール、Spotify Tapなどのクイックアクセスなどに対応。連続再生時間はノイズキャンセリング機能をオフにした状態で50時間、オンの状態で30時間。急速充電は3分で1.5時間再生、10分で5時間再生に進化(従来は10分で4.5時間)している。装着検出も対応するようになった。ノイズキャンセル性能、外音取り込み、音質などもグレードアップしている。

従来機種との比較

 ソニーによると、Bluetoothヘッドホンの市場は年々成長を続けており、1万円程度の高価格機のニーズも年々向上している。WH-1000XのM3、M4、M5の利用者も若年層(10代、20代)の比率が製品世代が上がるごとに増えており、音にこだわるとアンケートに回答している若年層の割合も8割程度と高い。さらに、2人に1人が気分転換に重低音再生を活用しているとのことで、ソニーとしても注力とアピールを続けたい分野としている。

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