生成AIにより音楽制作のハードルを下げたい
YouTube Music AIインキュベーターに、日本からの最初のパートナーとして加わることになったクリプトン・フューチャー・メディア(以下:クリプトン)の代表取締役である伊藤博之氏も記者会見に参加し、今後への期待と抱負を語りました。
クリプトンといえば初音ミクのキャラクターが広く知られているバーチャル・シンガーソフトウェアのベンダーですが、音楽ソフトウェアのディストリビューション事業も柱としています。伊藤氏は「自身も音楽生成AIに高い関心を持っていた」といいます。
同社ではDTM(Desk Top Music)、つまりパソコンで音楽を制作するためのソフトウェアも長年に渡り手がけてきました。伊藤氏は「DTMは機材に関する知識を必要とすることから、今まで一般に広く浸透することなかった。AIのテクノロジーを活用することでデジタル音楽創作のハードルが下がり、当社のノウハウにより多くのクリエイターを支援できる可能性に期待している」と語りました。
初音ミクを育ててきたクリプトンの知見から、今後YouTubeでプロからアマチュアまで、様々なクリエイターが音楽創作を楽しめる機会が生まれることを期待しましょう。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。