イーロン・マスク氏は3月11日、Xの投稿において、氏がCEOを務めるAI関連会社「x.ai」が開発したAIモデル「Grok」を今週中にオープンソース化することを発表した。
OpenAIはもっとOSSに貢献するべきと主張
This week, @xAI will open source Grok
— Elon Musk (@elonmusk) March 11, 2024
マスク氏は、彼が共同設立(2018年には取締役会を退任)したOpenAIが、元々のオープンソースおよび非営利のモデルから、マイクロソフトによって実質的に制御される閉鎖的で利益を目的とした組織に変わったと指摘し、OpenAIが「オープン」を名乗るには、もっとオープンソースソフトウェア(OSS)コミュニティに貢献すべきだと主張を続けていた。
3月6日にも、マスク氏の批判に対してOpenAIが発した投稿に、ひとこと「Change your name(名前を変えろ≒Openの字を外せ)」とレスを残しているように、この件に関して感情をあらわにしている。
「Grok」の実力が明かされる
なお、今回話題になった「Grok」は2023年11月4日、x.aiによって発表された大規模言語モデル(LLM)。ベンチマークでもOpenAIのGPT-4には敵わないものの、ChatGPT-3.5やInflection-1など前世代のモデルを上回る結果を示している。
しかし、現在まで限られたベータテスターを対象にしか公開されていなかったため、その実力を試すすべはなかった。詳細は一切明かされていないが、もし今回本当にオープンソース化されるのであれば、研究者にとって恩恵は大きいだろう。