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UPDATE EARTH 2024 ミライMATSURI@前橋レポート 第11回

400杯が完売:

「3000円のラーメン」に朝7時から人が集まった理由

2024年03月02日 17時00分更新

文● モーダル小嶋(アスキーグルメ) 編集●ASCII

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有田焼のドンブリ“込み”

 ラーメンを食べるために、あなたは一杯にいくらまで出せるでしょうか? しかも、そのラーメンが極上の一杯、“ここでしか食べられない”ものだとするなら……。

 日本の起業家の教育・発掘・育成を加速し、世界に通用する起業家輩出をめざす国内最大級となるイノベーションプロジェクト「UPDATE EARTH」。3月2日(土)、最大2万人が収容可能の「日本トーターグリーンドーム前橋」で、「UPDATE EARTH 2024 ミライMATSURI@前橋」が開催されています。

3000円のラーメン

スタートアップイベント「UPDATE EARTH 2024」が前橋で開幕しました

 このイベントに、日本が世界にほこる国民食、ラーメンも登場。日本最大のラーメン情報メディア「ラーメンWalker」と日本屈指のラーメン店主たちがUPDATE EARTHのコンセプトに共鳴し、強力タッグを組みました。

 そこで登場したのが、「有名店主×有田焼で味わう、日本最高峰のラーメン」です。

 ラーメンの味は食材や調理が大切なのはもちろん、それを入れる器も決め手の一つ。屋外イベントなどでは、使い捨て容器で味わうラーメンが一般的でしょう。しかし、今回の企画では、有名店主が作るラーメンを有田焼のドンブリとセットで提供。

 そう、価格は有田焼のドンブリ“込み”で3000円。最高峰のラーメンを最高のドンブリで楽しんだあとは、容器を持ち帰れるのです。

 もちろん、最高峰のラーメンというからには、極上のラーメンが提供されます。登場するのは、国内有数の名店「らぁ麺 飯田商店」と「SOBA HOUSE 金色不如帰 新宿御苑本店」です。

 らぁ麺 飯田商店(飯田将太店主)は、2010年創業。厳選食材の魅力を極限まで引き出したしょうゆらぁ麺は、ラーメンWalkerグランプリやTRYラーメン対象で殿堂入り。予約制に切り替えて以降、世界一予約が取れないラーメンと言われています。

醤油ラーメンの世界的名店「飯田商店」

 SOBA HOUSE 金色不如帰 新宿御苑本店(山本敦之店主)は、2006年創業。多種多様な食材を駆使し、重層的な旨味と香りを放つ塩そばは、ラーメンWalkerグランプリで殿堂入り。世界的ガイドブックで5年連続で一つ星を獲得した名店です。

世界的なガイドブックなど多くの賞を獲得してきた「SOBA HOUSE 金色不如帰 新宿御苑本店」

店主のサインやシリアル番号はもちろん、QRコード付き

 肝心のドンブリは、 現代ラーメンのレベルを引き上げた名店「支那そばや」代表の佐野しおり氏がプロデュース。支那そばやは、ラーメンの鬼と呼ばれた故・佐野実氏と、しおり氏のもと、ラーメン専用ドンブリを有田焼の窯元と開発していました。

 窯元は、佐賀県有田で1957年創業の「李荘窯」。古伊万里の伝統的な製法をもとに、最新デザイン技術を用いた器作りを展開しています。

 今回のイベントでは、佐野氏が作り上げた形状を活かしたドンブリを、ラーメンとセットで提供。店主のサインやシリアル番号に加えて、QRコードが印字されており、スマホで読み込むと特別な動画を視聴できる仕組みになっています。

まさに“ここでしか食べられない”ラーメン

多くのラーメン好きをうならせる、飯田商店「しょうゆらぁ麺」

ラーメンに込められたスピリットを表すような、シンプルで美しい器

 飯田商店の「しょうゆらぁ麺」は、厳選した高級地鶏やブランド豚、醤油の旨味をたたえたスープと自家製麺の究極の逸品。研ぎ澄まされた感覚によって作られた、一切の無駄がないラーメンです。

旨味とコクが調和したスープと、のど越しの良い麺がベストマッチした、SOBA HOUSE 金色不如帰 新宿御苑本店「真鯛と蛤の塩そば」

店名にちなんで金色の帯があしらわれています

 SOBA HOUSE 金色不如帰 新宿御苑本店の「真鯛と蛤の塩そば」は、愛媛県産の真鯛や三重県産のハマグリ、和風ダシが調和したスープと自家製麺を組み合わせた至高の逸品。唯一無二の深みのある味わいが、食べた人たちを虜にしていました。

 なお、提供は抽選制。時間ごとに4部に分けられ、1部につき50杯ずつの提供となりました。各店200杯の合計400杯で、抽選券の配布は朝7時から開始しましたが、3000円のラーメンを求めて多くの人が集まりました。

抽選制にして時間ごとに提供されるシステム

好天にも恵まれ、まさにラーメン日和となりました

 ラーメンに、3000円。安いとはいえないかもしれません。しかし、ラーメン界屈指の有名店の一杯であり、さらにドンブリ付き。まさに、“ここでしか食べられない”ラーメンだったといえます。朝7時からラーメン好きが集まった理由も、そこにありました。

 UPDATE EARTHは、「あのメディアと、あのアイデアを組み合わせたら、新しいものが生まれる」「この発想をあの人たちを一緒にやったら、おもしろいことになる」という発想の転換が生まれる場所。ラーメンにおいても、その精神が息づいていました。ここでの試みが、未来のラーメンの常識をアップデートしていくかもしれませんよ。

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