専売デバイスにMSIの新ケース採用PC、2024年のSTORMは新製品が続々登場!
PCゲームを遊ぶにあたって、スペックを細かく調整できるBTO PCを選ぶ人は多い。現在は複数のBTO PCメーカーが日本で製品を販売しているが、メーカーごとにそれぞれ個性を出すための施策が盛んに行なわれている。
中でもアイティーシーのBTO PCブランドSTORMでは、デザインにこだわったPCづくりに尽力してきた。ひと昔前までは、ゲーミングPCといえば「黒いケースにLEDで色鮮やかに魅せる!」というようなやパーツ構成が多かった。しかし、コロナ禍の外出自粛などもあって、自宅でできる趣味としてPCゲームを選ぶ人が増えた結果、よりゲーミングPCを求める人も増えた。
結果、今までよりもユーザー層が多様になり、求められるPCのデザインも多彩になっている。そうしたユーザーに刺さるPCを提供しようというのがSTORMの考えだ。今回は、そんなSTORMの今後の展開についてお聞きした。
インテリアとしてのオシャレなPC
STORMでは近年、白いPCケースを主軸にした製品展開を行なっている。中でも2023年夏にレビューした「鏡界」シリーズ以降は、フロントとサイドがガラスパネルで視界を遮るものがない、ピラーレスケースを採用しはじめた。
内部がよく見える製品であるため、ケースの色に合わせてパーツも白系統のものを採用しており、上品な見た目に仕上がっている。
STORMではPCを単なるゲーム用のマシンではなく、部屋を彩るインテリアとして考えているという。そのため、PCケースのUSBポートなどもデスク上に置くことを想定したつくりになっている。BTO PCでは、小型モデルを除いてあまりこうした設計の製品は多くはない。
そういった点で、他のメーカーとの差別化を行なっているわけだ。実際、同社のPCを購入したユーザーが、見た目を気に入ってPC部屋の写真をSNSにアップしてくれることもあるそうだ。
そうしたインテリア性を追い求めた結果、2023年末に大きな動きがあった。それが、MSIの背面コネクターマザーボード「B760M PROJECT ZERO」を採用した「新界」シリーズの登場だ。このPCの特徴をインタビューした動画はこちら。
従来のマザーボードでは、各種ケーブルのコネクターが表面に配置されているのが一般的だ。そのため、裏配線でケーブルを極力見えなくしても、接続部はどうしても表に出てしまっていた。
しかし、背面コネクターのマザーボードでは、裏配線のケーブルをそのままマザーボードの裏側に挿すことができ、表からは見えなくなる。これにより、見た目がすっきりとするだけでなく、内部の通気性も良くなっている。
背面コネクターのマザーボードは、裏面のケーブルホールがコネクターの位置に合っていなければならないため、PCケース側にも対応が求められる。すべてのPCケースで使用できるわけではないので、自作PCパーツとしての販売が遅れていたが、STORMはMSIと連携することでいち早くこれを実用化した。
STORMは、パーツ商社のアイティーシーを母体とするBTO PCメーカーであるため、国内外のパーツメーカーと直接取引を行なえるのが強みといえる。その強みを生かし、「より良い最新製品を、より早くユーザーに届ける」ためにフットワークの軽さを意識しているのがうかがえる。