finalは、平面磁界型ヘッドホンの新フラッグシップ「D7000」(FI-D7PAL)を2月29日に発売する。価格はオープンプライス。final公式ストアでの販売価格は39万8000円。予約は本日から開始している。
Dシリーズは「誰もがわかる圧倒的なサウンドクオリティを持った製品」をコンセプトに、2014年に開発開始。D7000は理想的な構造設計を模索する中で、初代フラッグシップヘッドホン「D8000」(2017年発表)の構想を始めたころから研究開発を続けてきた技術が使用されている。それが新設計の「ピナ アライン ディフューザー」と、より高効率な「AFDS:エアフィルムダンピングシステム」を搭載したドライバーだ。これらの開発を経て、D8000および「D8000 Pro Edition」に並ぶ新しいフラッグシップとして、満を持して製品化できたという。
振動板を高精度なパンチングメタルで挟み、振動板とパンチングメタルとの間の薄い空気の層(エアフィルム)の摩擦をコントロールして、振動板を制動する。また、独特な形状のディフューザーも持つ。ヘッドホンは耳とユニットの距離が近いため、身体特性を加味して、シミュレーションと聴感テストを繰り返し、導き出した形状になっているという。
D7000は、D8000/D8000 Pro Editionの特徴でもある平面磁界型の繊細な高域、ダイナミック型ならではの量感と開放感のある低音を両立。さらに新開発ピナ アライン ディフューザーの搭載など、ドライバーを新設計することで、声や弦の帯域に対しての解像度が高く、耳元にやや近く艶のある、滑らかなサウンドを実現できたという。
finalによると、クラシック音楽などダイナミックレンジの広い音楽の聴取を得意とするD8000に対し、D8000 Pro Editionはポップスやロックなどダイナミックレンジの狭い楽曲でより解像感が得られる音質になっている。D7000はこれらの中間に位置するサウンドだという。
また、設計全体を見直すことにより、D8000/D8000 Pro Editionと比べて約16%軽量化。ヘッドバンドとイヤーパッドには、ドライな肌触りと耐久性を兼ね備えた和紙を使用した特殊な生地を使用しており、耐久性も高いという。
本体は長期使用を考慮し、修理を容易にする設計になっており、フレームはアルミマグネシウム合金を切削した堅固なもの。精度を追求した自社工場生産をしている。
インピーダンスは50Ω、感度は89dB/mW、ケーブルは3m(6.3mm端子)。質量は437g。各種ケーブルを収納できるプロテクトケースが付属する。