CoolerMasterのフルタワー型ケース「COSMOS C700M」を採用したパソコンショップSEVENのゲーミングパソコン「ZEFT Z44SI」(関連記事は、ケースとつり合いが取れたハイエンドスペックを誇るモデルだ。では、ゲームはどの程度快適にプレーできるのだろうか。そこで、実際にテストを行なうことで、そのポテンシャルを検証してみよう。
なお、試用機のCPUはCore i9-13900KFだが、12月12日現在では第14世代のCore i9-14900KFに切り替わっているのはご了承いただきたい。
ZEFT Z44SI
https://pc-seven.co.jp/spc/22494
価格(10月16日現在):税別:52万9800円、税込み:58万2780円
試用機の主なスペック | |
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CPU | Core i9-13900KF(最大5.8GHz)、24コア(Pコア:8、Eコア:16)/32スレッド |
CPUクーラー | iCUE H170i ELITE CAPELLIX XT |
グラフィックス | GeForce RTX 4070 Ti |
メモリー | DDR5メモリー RGB仕様 64GB (16GBx4枚) |
ストレージ | Western Digital SN850X 2TB m.2 SSD×2 |
PCケース | CoolerMaster COSMOS C700M |
マザーボード | ASUS TUF Gaming Z790-PLUS WIFI |
光学ドライブ | 外付けUSB DVDマルチ ブラック |
OS | Windows 11 Pro(64bit) |
4Kでも快適なゲームプレーを実現
FPSやTPSで高フレームレートを享受
まずは、定番のベンチマークソフト「3DMark」(Version 2.28.8213)の結果から見てみよう。DirectX 11を使用する「Fire Stike」では、ZEFT Z44SIはFire Strike“無印”で4万を超えるスコアーを発揮し、テスト解像度が3840×2160ドットとなるFire Stike Ultraでも1万3000台とかなり高いパフォーマンスを見せている。
DirectX 12のテストとなる「Time Spy」でもその傾向は変わらず、Time Spy“無印”で2万2000台、Time Spy Extremeで1万1000ほどと優秀な結果を残している。描画負荷が高いもう1つのDirectX 12を使用した「Speed Way」でも、ZEFT Z44SIは5000以上のスコアーを叩き出しており、3D性能は申し分ない結果だ。
では、実際のゲームではどのなのか、「Call of Duty Modern Warfare 3」のテスト結果に移ろう。ここでは、極限プリセットを適用したうえで、「アップスケーリング/シャープニング」から「DLSS」を選択し、「NVIDIA DLSSフレーム生成」を「オン」に設定。
この状態でベンチマークモードを実行しているが、ZEFT Z44SIは1920×1080ドットで平均フレームレートが260fpsほど、1パーセンタイルフレームレートが170fos以上と、景気のいい結果を発揮している。3840×2160ドットでも、平均フレームレートは100fps以上、1パーセンタイルフレームレートも60fpsを下回ることはなく、かなり快適なプレーが実現できることは誰の目にも明らかだ。
続いて「Apex Legends」のテスト結果も見てみよう。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定してゲームをプレーし、その間のフレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)で取得した。
その結果だが、ZEFT Z44SIは1920×1080ドットでは描画負荷が軽過ぎるようで、ゲームの仕様で上限となる300fpsにほぼ張り付いた状態となった。3840×2160ドットでも、ZEFT Z44SIは最小フレームレートが160fpsと非常に高く、これであれば高リフレッシュレートのディスプレーと組み合わせて有利な立ち回りが可能だろう。
さらに、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果も確認しておきたい。ここでは、「最高品質」に設定してベンチマークを実行しているが、スクウェア・エニックスの指標ではスコアー1万5000以上が最高評価とされている。ZEFT Z44SIは、3840×2160ドットでもその指標を満たしており、スコアーの詳細を見ても、最小フレームレートは79fpsと、快適なプレーができることは間違いない。
では、ゲーム以外のパフォーマンスも見ておきたい。システム全体のパフォーマンスが推し量れる「PCMark 10」(Version 2.1.2662)の結果からだが、ここでは無償版でも利用できるPCMark 10“無印”のテストを実行している。
ZEFT Z44SIの総合スコアーは9500ほどと非常に高く、スコアーの詳細を見ると、その中でもDigital Content Creationが1万7000以上と突出しているのが見て取れる。同テストは、動画編集や写真加工といったコンテンツ制作のパフォーマンスを見るもので、このテスト結果を踏まえると、ZEFT Z44SIはゲームだけでなく動画編集などの用途でも高いパフォーマンスが期待できる。
また、Webブラウジングなどの基本性能を見るEssentialsが1万2000台、オフィスアプリケーションの性能を測るProductivityが1万1000ほどと、ZEFT Z44SIがあればさまざまな用途で大活躍することは間違いない。
最後に「CrystalDiskMark」(Verion 8.0.4)でストレージの性能をチェックしておこう。ZEFT Z44SIは、2基のSSDを搭載しているため、それぞれでテストを実行しているが、どちらもシーケンシャルリードが最大7000MB/s弱、シーケンシャルライトが6700MB/sほどと非常に高速。
ランダムアクセスも、リードが最大1100MB/s前後、ライトが最大900MB/sと優秀で、実際にゲームをプレーしても、ゲームの起動やデータのロードでストレスを感じる場面はまったくなかった。
ジャンルに囚われない快適なプレーを実現
最高性能を欲しいのであれば一考の価値あり
以上のテスト結果から明らかなように、ZEFT Z44SIはハイエンドマシンらいく、ゲームで高性能を発揮する。とくに4Kでも高フレームレートを出しているあたりは評価でき、FPSやTPS、それにアクションゲームやRPG、RTSと、ジャンルを選ばず、美麗な画面でゲームを遊べるメリットはかなり大きい。
また新モデルでは最新14世代のCore i9-14900KFに切り替わっているため、性能は上がっていると予想できる。価格は58万2780円と高めではあるものの、ゲームの要求スペックを気にすることなく、安定したプレーを欲するのであれば、このZEFT Z44SIは一考の価値ありだ。