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革張りで持ち歩きやすくなりました

カバンに常備したくなる10型モバイルノートPC「OneMix5」 実機レビュー

2023年12月16日 10時00分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou)  編集● ASCII

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 テックワンが6月に公開していたOne-Netbook社の10型ミニノートPC「OneMix5」が日本でも発売された。

 OneMix5日本版は2モデルで、キーボードは日本語配列のみ。価格はi7-1250U/32GB/1TBモデルが19万8800円、SSDが2TBのモデルは20万8000円で12月20日出荷だ。

 また、2023年12月15日から2024年1月9日まで、発売記念キャンペーンとしてOne-Netbook日本公式ストアで10%オフなので、17万8200円と18万7200円だ。またレビューを投稿したユーザーには、4096段階筆圧検知のスタイラスペンをプレゼントする。

直販サイト価格は19万8800円から

 CPUなどは、先代の「OneMix4S」と同じだが、本体デザインが変わり、ディスプレー部が360度回転から、フリップ型2in1になり、革張りボディになっている。テックワンから試用機を借用したので、レポートしよう。

CPUは第12世代Coreだが、本革ボディで携帯性は向上

「OneMix5」実機レビュー

クラムシェルで使う分にはOneMix4Sと同じに見える

 先々代の「OneMix4」は第11世代Core搭載で、2021年2月に、先代の「OneMix4S」は昨年12月に第12世代Core搭載で発売された。

 今回の「MoneMix5」は4Sと同様の第12世代のCore i7-1250Uを搭載する。10コア12スレッドでTDPが9~29W、最高4.7GHzでグラフィックスはインテルXeを内蔵する。

 メインメモリーもLPDDR5-5200MHzと変わらず16/32GB内蔵。ストレージはPCIe4.0x4に上がり1/2TB搭載だ。

「OneMix5」実機レビュー

ディスプレー裏の天板は本革で中央の回転位置にラインが入る

 外装は牛本革となり、ディスプレーの上下中央で180度回転するスタイルになった。下部を引き出してキーボードとタッチパッドの間に立てると「ステージモード」となり、より近い位置で会議や描画、動画鑑賞ができる。

 さらに引き出すとペタンとしたタブレット状態になる。指やペン(Microsoft互換)で操作が可能だ。

「OneMix5」実機レビュー

OneMix4Sとはちがい、ディスプレーの回角度はここまで

「OneMix5」実機レビュー

ディスプレー下部を引くとステージモードになる

「OneMix5」実機レビュー

さらにディスプレーを倒すとタブレットモードになる

「OneMix5」実機レビュー

クラムシェルでディスプレーだけ倒すとこうなる

 OneMix4/4Sまでは、360度回転でタブレットになったが、裏側がキーボードなので手触りが悪かった。OneMix5では背面が牛革の状態でタブレットとなるので、片手で持つのも気持ちがいい。180度回転した状態で、テントモードやビューモードとしても自立するので、より近くで利用することができる。

「OneMix5」実機レビュー

電子雑誌や書籍は縦で読みたい。短辺は167mmなので、グワシ持ちもできる。

「OneMix5」実機レビュー

テントモードは上下どちらでも安定して設置可能だ

 ディスプレーは10.1インチのLTPS液晶で16対10比率、2560×1600ドットで108.8%sRGBの色域、10点マルチタッチで、ペンは筆圧4096段階を感知する。4Sと並べたわけではないが、輝度と彩度がUPしているように感じた。

「OneMix5」実機レビュー

モバイルノートとしては、ディスプレーの輝度も彩度も最高クラスだ

「OneMix5」実機レビュー

WEBサイトはタブレットモードの縦でも横でも読みやすい

「OneMix5」実機レビュー

A4変型判の週アスの縦横比よりは縦長だが違和感はあまりなく読める

底面の吸気口はなくなり両側面で排気
秀逸キーボードにパッドは静音化

 ディスプレー裏から底面まで革で包まれているので、内部構造も変更となった。OneMix4Sでは通常のクラムシェルPCと同様に、底面から吸気して後部に排気していたが、OneMix5ではキーボード面から吸気して、左右側面の後部と、本体後部から排気している。

「OneMix5」実機レビュー

底面も本革で、手触りは最高だ

「OneMix5」実機レビュー

左右のタイプCコネクターと、右の電源スイッチ部は、操作しやすいように本革が凹んでいる

「OneMix5」実機レビュー

 左右に給排気口が設置されたため、OneMix4Sでは3つあったタイプC端子が2つに減っている。また、低面パネルを外してSSDを増設することもできなくなっている。

 ファンの速度は「Fn+TAB」キーで高速モードを切り替えられる。「Fn+BS」でファンは静音モードになり、TDPが7Wに落ちる。キーボード奥右にある3連のLEDの中央(バッテリーマーク)がオレンジに点滅して、省エネモードであることが分かるようになっている。

 インターフェースは向かって左側にUSB4のType-Cとオーディオコンボジャック、マイクロSD(最高2TB)スロット、右側にはUSB 3.2のType-Cと電源スイッチがある。USB PDは高速充電対応で、電源スイッチは指紋センサー内蔵だ。無線はWi-Fi 6とBluetooth 5.2対応である。

「OneMix5」実機レビュー

ボディ後部は本の背のように革が連続しているので持ちやすい

「OneMix5」実機レビュー

OneMix4Sと異なり、左右側面の後部に排気のためのスリットがある

 バッテリーは42.35Wh内蔵でオフィースユースでは6~8時間駆動という。4Sでは38Whだったので、容量が11%増加している。

 ACアダプターは4Sと同様に最高65W出力で、ちょっと大きくなったが、おかげでAC金具が折りたたみ式となり、持ち歩きやすくなった。本体の左右どちらのType-C端子でも充電できるのも便利である。

「OneMix5」実機レビュー

65WのACアダプターは、プラグ部が折りたたみ式になった。

「OneMix5」実機レビュー

入力は100~240V、出力は5/9/12/15/20Vで最高65Wだ。

 サイズは232×167×15mmで重さは970gとなった。OneMix4Sは227×157×17mmで769gだったので、長辺は5mm、奥行きは10mm、厚みは2mm増え、重さは200g増えている。スタイルの変更と本革、バッテリー増量のためだが、重量増加はちょっと痛いところだ。

 キーボード配列は4Sと変わらず、メインキーのピッチは18.5mmあり、10型ながら本気でタイピングできる。押下音も静かで、どこでも気にせず利用できる。

 タッチパッドも90×47mmと変わらず、高感度でストレスはない。クリック音も4Sより静かになったのは◎だ。

「OneMix5」実機レビュー

これはUS配列のキーボード。メインキーは18.5mmピッチで、きちんとタイプできる。

「OneMix5」実機レビュー

バックライトはFn+SPACEでON/OFF可能

「OneMix5」実機レビュー

キースイッチはヤワいが無音なので気兼ねなく打てる

「OneMix5」実機レビュー

タッチパッドはOneMix4Sと同じサイズだが、クリックスイッチは格段に静音になった

CPU速度は4Sとほぼ同じ
SSDは3倍高速に

「OneMix5」実機レビュー

HWINFOによるシステム情報

 OneMix5でベンチマークテストを行ったが、4Sと同じCPUなので、CINEMENCHではマルチで5011、シングルで1543と、4Sの4962と1492から若干速くはなったが、ほぼ同じである。

 3DMarkも同様で、TimeSpyで1319が1335に、FireStrikeで3430が3628に、WildLifeで9978が10356へと、数%UPでほぼ同じだった。

「OneMix5」実機レビュー

CINEBENC R23は5011と1543、R20は1932と569で、i7-1250Uとしてきちんと速度が出ている

「OneMix5」実機レビュー

3DMarkもOneMix4Sより数%上がっていて、きちんとCPUが回っていることがわかる。

「OneMix5」実機レビュー

FFXIVの1920×1080 標準品質(ノートPC)では5395で普通という評価

 SSDについては4SのPCIe 3.0 x4からPCIe 4.0 x4に上がったため、シーケンシャルのマルチリードが2472から7071へ、ライトが1910から6342へと、2.8~3.3倍に大幅に高速化している。

 バッテリー持続時間は、ディスプレー輝度100%でWEBアクセスが5時間29分駆動した。4Sでは5時間だったので、バッテリー容量が増えた10%ぶん伸びたことになる。

 バッテリー充電は、同様に起動しながらで、50%まで61分、70%まで91分、90%まで121分かかった。

「OneMix5」実機レビュー

PCIe 4.0x4のおかげで、リード7000超え、ライト6000超えと、ノートPCでは最高レベルになった。

新スタイルでより持ち歩きやすく
タイピングできるミニマムPC

「OneMix5」実機レビュー

14型16対10のLAVIEよりこれだけ小さいのでカバンにはとても入れやすい。ディスプレーは明るく鮮やかだ。

 革の手触りは柔らかくていい感触なうえ、カバンに入れて歩くのにインナーケースに入れる気遣いが要らなくなったので、さっと出して使うのも容易になった。

 ディスプレーの輝度はスペック上明らかではないが、4Sよりも気持ち明るくなったような気がする。某LAVIE NEXTREME Carbonと並べてみたが、明らかにOneMi5のほうが画面は明るく鮮明だ。

「OneMix5」実機レビュー

One-Netbook 5が世界向けの名称

 200g重くなったことはシビアなモバイラーには酷だが、バッテリーが増えたぶんと、インナーケースが要らなくなったぶんでなんとか気をまぎらわそう。

 軽さだけなら、某富士通のUH-Xが14型で689gを誇るが、片手で持って立ったまま使う、某マクドの狭い机で動画を見るといったときには10型はちょうどいい。きちんとタイピングできるミニマムPCとして、ぜひ手に入れたい逸品であることは変わらない。

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