マイクロソフトは12月5日(現地時間)、同社が提供するサーチエンジン「Microsoft Bing」に、OpenAIの大規模言語モデル「GPT-4」を利用し、より複雑な検索クエリに対して関連性が高く包括的な回答を提供する「Deep Search」機能を追加することを発表した。
GPT-4が検索クエリを書き換えてくれる
同機能はBingの既存のウェブ検索を置き換えるものではなく、ウェブをより深く豊かに探索するためのオプションを提供する拡張機能という位置付け。
既存のウェブインデックスとランキングシステムを基盤とし、これにGPT-4を組み込んで強化している。
GPT-4が検索クエリを受け取ると、それをより包括的なクエリに書き直し、拡張された理想的な検索結果を提供するという。
例えば「日本のポイントシステムの仕組み」というワードでDeep Searchすると、日本におけるさまざまなポイントカードの仕組みについてのみならず、それぞれのメリット、条件、制限を含めて説明したり、コンビニ、スーパーマーケット、レストランなど、さまざまなカテゴリーから人気の高いポイントカードを表示したり、他の支払い方法とのメリット・デメリットを比較したりといった、より関連性が高く包括的な検索結果が提供される。
さらに、検索されたウェブページをランク付けし、キュレーションされた結果と回答のリストを提示することもできる。
ただし、Deep Searchは回答を表示するまで最大30秒かかる。これは通常の検索に比べると長い時間に思えるが、より具体的または包括的な回答を得るためには待つ価値があるとしている。
現在は世界中で無作為に選ばれた少人数のユーザーによるテスト段階であり、一般に提供される時期は未定だ。
なお、MUMやPaLM 2といった複数のLLMをベースにしたグーグルの生成AI検索「SGE(Search Generative Experience))」は日本でも8月末よりSearch Labsにて試験運用が始まっている