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最新インターフェースも装備でIntelの第14世代Core自作にピッタリ

Core i7-14700Kの性能を引き出すZ790ハイエンドマザーボード、MSI「MAG Z790 EDGE TI MAX WIFI」

文●石川ひさよし 編集●ASCII

提供: エムエスアイコンピュータージャパン

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Core i7-14700Kとの相性抜群。安定感あるVRM

 最後にMAG Z790 EDGE TI MAX WIFIの動作を見てみよう。今回はCore i7-14700Kを用意した。第13と第14世代CoreはどちらもRaptor Lakeなので、基本的にはクロック以外に目立ったアップデートがない。ただしCore i7-13700K→i7-14700Kに関しては同グレードの製品でもEコア数が8→12基へと増え、合わせて合計キャッシュ容量も増えている。200MHzのクロック引き上げもあり、第14世代の中ではパフォーマンスの向上が大きいと言えるだろう。一方、PBPは125W、MTPは253Wなので、電源への要求はさほど変わらないと思われる。

インテル「Core i7-14700K」 実売価格は7万9000円前後

 今回はCINEBENCH R23−Multi Core、PCMark 10−Extanded、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークのフルHD最高画質の3つで各部の温度を計測してみた。計測時の室温は27℃。CPUの冷却は「MAG CORELIQUID E360」(レビュー記事はこちら)を用い、初起動時の冷却を選ぶ画面(CPU Cooler Tuning)では水冷を選択、PL1&2の値を4095Wとしている。

 まずはCINEBENCH R23。Multi Coreテストは全コア・全スレッドを使って3Dレンダリングを行なうため、CPU負荷がとても高い。テスト開始とともにCPU温度が急上昇するわけだが、開始から約60カウント(2000ms毎計測だが正確に120秒後ではない)付近で90℃前後に落ち着いた。CPU温度のリミットが90℃になっているのではないかとも疑ったが、BIOS上では100℃設定だった。なお、サーマルスロットリングは当然なく、CPUパッケージパワーは最大292Wだった。VRM温度はゆるやかに上昇し、10分後で最大76℃だった。やや高めの温度ではあるが、先のとおりしっかりと電力を消費しており、それで考えるならば妥当といったところだろうか。スコアはMulti Coreが3万4196pts、Single Coreが2156pts。なかなかの高スコアだ。

CINEBENCH R23のベンチマーク結果

CINEBENCH R23−Multi Coreの温度推移

 PCMark 10は一般的なアプリケーション使用時の温度目安として捉えていただきたい。途中、ロード処理でCPU温度が70℃付近、あるいは90℃近くまで上昇することもあるが、おおむね40〜50℃で推移している。VRMはと言うと、CINEBENCH R23の後の計測とあって最初は冷え切っておらず55℃付近だったが、右肩下がりで温度が下がっていき、Productivityシナリオ中に最低温度51.5℃を記録、テスト終了時で52℃だった(テスト終了後はさらに下がり、グラフ末端で51℃)。一般的なアプリケーション使用時にVRM温度の不安はまったくない。

PCMark 10のベンチマーク結果

PCMark 10−Extandedの温度推移

 最後によく用いられるゲームベンチマークの中では比較的CPU負荷のあるファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク。CPU温度は45〜55℃あたりで推移している。VRM温度は開始時で47℃から、中盤〜終盤にかけて51℃まで上昇した。なお、解像度を下げ、GPU負荷を下げるとCPU負荷が向上する。たとえば1280×720ドット、最高画質では最大52.5℃、1280×720ドット、標準画質(デスクトップPC)では53.5℃といった具合だ。ただ、いずれにせよVRM温度は問題ない。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークのベンチマーク結果

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(FHD、最高品質)の温度推移

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(HD、標準品質)の温度推移

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(HD、最高品質)の温度推移

 計測時の室温がやや高め、高効率・高品質チップを採用しているとは言えどブロックタイプのヒートシンクとあってVRM温度自体はやや高い値だったが、温度変化は小さく、負荷が抜けた後の温度低下も確認できた。ここはケース内エアフローにもよる。CPU負荷に応じたファンの回転数制御を行なうと思われるが、負荷が抜けてCPUが冷えるとすぐに回転を落とすと、VRMがまだ冷えきっていないといったことにもなり得る。静音性のために角度が急なファンカーブを採用しがちだが、VRMはもちろんほかのパーツのことも考えるなら、少しゆるやかに設定するのがよいだろう。

第14世代Coreに合わせてハイエンドPCを組みたい方に向けた高機能マザーボード

 MAG Z790 EDGE TI MAX WIFIは、製品名や見た目ではMAG Z790 EDGE WIFIに似ているが細部を見れば2023〜2024年期のリフレッシュモデルにふさわしい進化を遂げている。Gen5 M.2スロットやDIYフレンドリーな新機能はすぐにでもパフォーマンスと利便性を感じられるだろう。また、認証待ちのWi-Fi 7、続報待ちのUSB4やチューニングコントローラのためのヘッダーなどにも期待できる。また、マザーボードとしての本命であるVRMも、MAG Z790 EDGE TI MAX WIFIがCore i7-14700Kの性能を引き出せる製品であることがお分かりいただけただろう。

 チップセットがIntel Z790、ハイエンドモデルなので価格が高価であるのは事実だ。ただし、これによって実現できるPC構成という点では下位のモデルと大きく異なる。すべてのインターフェースを最新・高速のものでかためたい、すべてのゲームデータを高速のM.2ストレージで運用したいといったニーズを満たせるのはMAG Z790 EDGE TI MAX WIFIだ。

MPG Z790 EDGE TI MAX WIFI詳細ページ
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